コロナ新規感染者数 1週間平均 前週比1.03倍 2週連続増加傾向

新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国では前の週の1.03倍となり、2週連続で増加傾向となっています。

NHKは、厚生労働省が発表した感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について、前の週と比較してまとめました。

全国

▽3月23日までの1週間では、前の週の0.80倍と10週連続で減少傾向が続いていましたが、
▽3月30日まででは1.12倍とことし1月中旬以来、およそ2か月半ぶりに増加に転じ、
▽4月6日まででは1.03倍と2週連続で増加傾向が続いています。

一日当たりの全国の平均の新規感染者数は、先週より200人余り多いおよそ7300人で、24の都道府県で前の週より多くなっていて、
増加の幅が大きい地域は
▽秋田県で1.59倍
▽岩手県で1.57倍
▽北海道で1.29倍
▽東京都で1.17倍などとなっています。

人口当たりの感染者数 最多は鳥取県

人口当たりの感染者数が最も多いのは鳥取県で、人口10万当たり71.74人となっています。

新規感染者数を1週間平均で比較すると、
▽3月23日までの1週間は前の週の0.83倍
▽3月30日は1.03倍
▽4月6日まででは0.90倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ57人となっています。

1都3県

【東京都】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.85倍
▽3月30日は1.35倍
▽4月6日まででは1.17倍で
一日当たりの新規感染者数は961人となっています。

【神奈川県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.83倍
▽3月30日は1.22倍
▽4月6日まででは1.17倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ485人となっています。

【埼玉県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.82倍
▽3月30日は1.02倍
▽4月6日まででは1.07倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ327人となっています。

【千葉県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.82倍
▽3月30日は1.20倍
▽4月6日まででは1.07倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ319人となっています。

関西

【大阪府】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.81倍
▽3月30日は1.14倍
▽4月6日まででは1.09倍で
一日当たりの新規感染者数は451人となっています。

【京都府】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.82倍
▽3月30日は1.16倍
▽4月6日まででは1.12倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ139人となっています。

【兵庫県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.69倍
▽3月30日は1.24倍
▽4月6日まででは1.05倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ260人となっています。

東海

【愛知県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.76倍
▽3月30日は1.04倍
▽4月6日まででは1.08倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ388人となっています。

【岐阜県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.86倍
▽3月30日は0.96倍
▽4月6日まででは1.10倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ148人となっています。

【三重県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.75倍
▽3月30日は1.04倍
▽4月6日まででは0.93倍で
一日当たりの新規感染者数は98人となっています。

その他の地域

【北海道】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.85倍
▽3月30日は1.25倍
▽4月6日まででは1.29倍で
一日当たりの新規感染者数は456人となっています。

【宮城県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.77倍
▽3月30日は1.05倍
▽4月6日まででは0.90倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ142人となっています。

【広島県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.84倍
▽3月30日は1.39倍
▽4月6日まででは0.82倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ249人となっています。

【福岡県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.76倍
▽3月30日は1.02倍
▽4月6日まででは1.08倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ248人となっています。

【沖縄県】
▽3月23日までの1週間は前の週の0.89倍
▽3月30日は1.02倍
▽4月6日まででは1.03倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ74人となっています。

東邦大 舘田教授 “東京で感染拡大あれば 各地でも増加に”

新型コロナウイルス対策にあたる政府分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は現在の感染状況について、「全国的には感染者数が下げ止まっている状況が続いているが、東京都では前の週より多くなる日が2週間近く連続し、増加に転じつつある状況となっている。感染者の数は、全国的にまだ少ないが、東京で新たな感染拡大の波が作られることがあれば、各地でも感染者が増えていくリスクがある」と述べました。

そのうえで、「オミクロン株の1つで、感染力が高く免疫から逃れやすいとされる『XBB』系統のウイルスに感染した人の割合が、直近の東京都のデータで4割近くを占めている。過去にも、変異ウイルスへの置き換わりにあわせて感染者が急増してきたので、さらに置き換わりが進むとみられる来週や再来週の段階で、感染者の数がどの程度増えているのか、注意する必要がある」と指摘しました。

そして、「大型連休に向けて人の動きがさらに活発になり、マスクの着用など感染対策も緩和されているので、今後はある程度、感染者数が増加することを覚悟しなければならない。5月8日に新型コロナの感染症法上の扱いが季節性インフルエンザと同じ、5類に移行されるのを控える中、大きな感染の波を作らないために、マスクの効果的な着用や3密の回避、換気の徹底など基本的な感染対策を意識した行動を続けることが大切だ」と話しています。