ロシアとベラルーシ 核配備に向け調整か 欧米に対抗姿勢鮮明に

ロシアのプーチン大統領は戦術核兵器の配備で合意しているベラルーシのルカシェンコ大統領を招いて会合を開催し、安全保障や軍事分野で連携を強化していくと強調しました。

核配備に向けて調整を進めたものとみられ、ウクライナへの軍事支援を加速させている欧米に両国が連携して対抗していく姿勢を鮮明にしました。

ロシアのプーチン大統領は同盟関係にある隣国ベラルーシのルカシェンコ大統領を首都モスクワに招き、6日、将来の連合国家の創設に向けた会合を開催しました。

この中でプーチン大統領は、両国が防衛や安全保障、それに軍事技術の分野で連携を強化していくと強調し「複雑な国際情勢を考えると極めて重要なことだ」と述べました。

そして「国境での緊張の高まりや両国に対する制裁と情報戦に対処する」と述べ、ともに安全保障政策の基本概念の策定に着手すると明らかにし、両国が連携して欧米に対抗していく姿勢を鮮明にしました。

一方、ルカシェンコ大統領は、両首脳が5日夜に行った会談に言及し「非公開の議論では安全保障や軍需産業の発展、それに防衛問題に焦点を当てた」と述べ、ロシアの戦術核兵器のベラルーシへの配備に向けて調整を進めたものとみられます。

これに関連してベラルーシの国営通信は、ルカシェンコ大統領の側近で国家安全保障会議のウォルフォビッチ書記が6日、記者団に、核配備の時期については「両首脳が決める」と述べたと伝えました。

また「ベラルーシ国内のどこにでも配備できる。ソビエト時代には国内で核配備の場所は43か所以上あり、今も残っている」と述べたとも伝えていて、核配備をめぐってウクライナや欧米に揺さぶりをかけるねらいもあるとみられます。