林外相 “各国と連携強化を” NATOとパートナー国 外相会合

NATO=北大西洋条約機構と日本などのパートナー国による外相会合がベルギーで開かれ、林外務大臣はインド太平洋地域の情勢が厳しさを増していることを踏まえ、NATO各国などとの連携強化を図る考えを強調しました。

会合はNATOの本部があるベルギーで日本時間の5日夜、およそ2時間半、開かれました。

この中で林外務大臣は、フィンランドがNATOに正式に加盟したことを支持する考えを表明しました。

そして先月、岸田総理大臣がウクライナを訪問してゼレンスキー大統領と会談し、NATOの基金を通じて殺傷能力のない装備品を支援する方針を伝えたことなどを説明しました。

そのうえで「ロシアによる暴挙を1日も早く終わらせ、同様の試みが世界のどこかで再び起きることを抑止するためにも、NATO加盟国とパートナー国が結束していくことが重要だ」と指摘しました。

一方、インド太平洋地域の情勢をめぐっては、中国を念頭に、東シナ海などで力による一方的な現状変更の試みが強化されていると指摘し、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返して挑発をエスカレートさせていると説明しました。

そのうえで、厳しさを増す地域情勢を踏まえ、去年、新たな「国家安全保障戦略」を決定したとして、NATOをはじめとする同盟国や同志国との連携強化を図る考えを強調しました。

また「自由で開かれたインド太平洋」は日本だけでは実現できないとして、NATO各国のこの地域への関与を歓迎する意向を示しました。

そして、G7=主要7か国の議長国として国際秩序の維持・強化に向けた取り組みをリードしていく決意を表明しました。