ゼレンスキー大統領がポーランド訪問 ドゥダ大統領らと協議へ

ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、隣国ポーランドを訪問していて、今後の反転攻勢に向けて協議する見通しです。これに対し、ロシアのプーチン大統領は同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領と会談する予定で、欧米へのけん制を一段と強めています。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、隣国ポーランドを訪問しました。

ポーランドはウクライナに戦車や戦闘機を供与するなど積極的に支援していて、ゼレンスキー大統領は首都ワルシャワでドゥダ大統領やモラウィエツキ首相らと今後の反転攻勢に向けて協議する見通しです。

反転攻勢に向けてはアメリカ政府も4日、合わせて6億ドル、日本円にしておよそ3400億円相当の追加の軍事支援を行うと発表し、支援には
▽高機動ロケット砲システム=ハイマースに使われる追加の砲弾や
▽地対空ミサイルシステム「パトリオット」用のミサイルなどが含まれています。

これに対しロシア側は4日、国防省で行われた会議でショイグ国防相が「NATO=北大西洋条約機構は、反ロシアの路線を強化し、紛争がエスカレートすることにつながっている」と述べ、NATO加盟国がウクライナへの軍事支援を加速させているとして反発しました。

また、5日にはプーチン大統領が首都モスクワで同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領と会談し、翌6日に両首脳も参加して将来の連合国家の創設に向けた会合が開催されます。

NATOには北欧のフィンランドが新たに加盟したばかりで、一連の会合ではNATOに対抗するための安全保障面の連携や、ベラルーシへの戦術核兵器の配備に向けても意見を交わすものとみられ、欧米へのけん制を一段と強めています。