ゼレンスキー大統領 ロシアの国連安保理議長国に“不条理だ”

ウクライナのゼレンスキー大統領は、侵攻を続けるロシア軍の攻撃で生後5か月の男の子が犠牲になったと強く非難したうえで、ロシアが今月、国連安全保障理事会で議長国を務めていることについて「不条理だ」と反発しました。

ウクライナ東部の戦況について、ウクライナのマリャル国防次官は1日、激戦地のバフムトでロシア軍が依然として中心部への進軍を試みているほか、バフムトからおよそ50キロ南にあるアウディーイウカでも街を包囲しようと攻撃を仕掛けているとしています。

ゼレンスキー大統領は1日に公開した動画で、アウディーイウカで生後5か月の男の子がロシア軍の攻撃で殺害されたとして非難しました。

そして、「これはテロ国家が毎日行っている何百という攻撃の1つだ。同時にロシアは国連安全保障理事会の議長国を務めている」と述べ、ロシアが今月、国連安保理の議長国を務めていることについて「明らかに不条理で破壊的なニュースだ」と反発しています。

これに先立って、ロシア大統領府のペスコフ報道官は先月31日、「われわれは国連で規定されたすべての権利を行使する」と記者団に述べています。

一方、ロシア大統領府は2日、プーチン大統領が、同盟関係にある隣国のベラルーシとの間で制定されている「国民団結の日」に合わせてルカシェンコ大統領に宛てたメッセージを発表し、欧米からの制裁に対抗し、安全保障分野などで連携を強化すると強調しました。

プーチン大統領は先月、ベラルーシに戦術核兵器を配備する方針を示し、近くルカシェンコ大統領と直接、配備に向けて意見を交わすものとみられます。