岸田首相 “広島サミットで国際秩序守り抜く決意を示したい”

岸田総理大臣は、防衛大学校の卒業式で訓示し、ロシアによるウクライナへの侵攻を一刻も早く止めなければならないとした上で、G7=主要7か国の議長国として5月の広島サミットで法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意を示したいと強調しました。

この中で岸田総理大臣は、先のウクライナへの訪問について「ロシアによる侵略の惨劇を直接、目の当たりにし、これを繰り返さないために侵略を一刻も早く止めなければならないという決意を新たにした」と述べました。

その上で「ウクライナ支援や、ロシアへの制裁を着実に実施し、法の支配に基づく国際秩序を堅持する必要がある。G7議長国として、5月の広島サミットなどの機会を通じてG7の結束を主導し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意を示したい」と強調しました。

一方、岸田総理大臣は自衛隊の組織内でハラスメントの被害が相次いでいることを踏まえ、「ハラスメントは組織の根幹を揺るがすものだ。自衛隊の中核を担う皆さんには改めて認識してもらいたい」と述べました。
防衛大学校の今年度の卒業生は446人で、このうち民間企業に就職するなどとして任官を辞退した学生は、昨年度より26人少ない46人でした。

防衛大学校は平成25年度以降、任官を辞退した学生は卒業式への参加を認めていませんでしたが、今回から参加を認めています。