「通級指導」の児童や生徒 昨年度 全国で過去最多の18万人余

発達障害などのため通常の学級で学びながら一部は別室で指導を受ける、「通級指導」の小中学生や高校生は令和3年度、全国で18万人余りとなり、過去最多だった前の年度より12%増えたことが文部科学省の調査で分かりました。

「通級指導」は、読み書きが苦手だったり、対人関係を築きにくかったりする児童や生徒が、ふだんは通常の学級に在籍し、障害に応じて一部の授業を別の教室などで受けるものです。

文部科学省が今月発表した調査結果によりますと、通級指導を受けている全国の小中学生や高校生は令和3年度、18万3880人になり、前の年度の16万4697人と比べて12%増加し、過去最多となりました。

障害の内訳では、言語障害が最も多く4万7175人、ADHD=注意欠陥・多動性障害が3万8656人、自閉症が3万6760人などとなっています。

増加の背景について文部科学省は、「本人や保護者、それに教育関係者からも障害への理解の深まりがあるとみられる。引き続き通級による指導を充実させていきたい」としています。