競泳 池江璃花子が大学卒業「誰よりも充実した4年間だった」

競泳の池江璃花子選手が日本大学の卒業式に出席し、病気とも闘った大学生活について「生きるか死ぬかを経験し、誰よりも充実した4年間だった」と振り返りました。

日本大学の卒業式は25日、東京・千代田区の日本武道館で行われました。

スポーツ科学部の池江選手は、大学入学直前の2月に白血病と診断され、およそ10か月にわたって入院し闘病生活を送りましたが、競技への復帰を果たすと、2021年の東京オリンピックにはリレー種目で出場しました。

卒業式で池江選手は、スポーツ活動で優秀な成績を収めたとして学長賞を授与され、受賞者を代表して賞状を受け取りました。
式のあと池江選手は「高校の卒業式と大学の入学式に出られず、最後のイベントはこの卒業式だったが健康に迎えられた。無事に4年間を終えられてほっとしている」と率直な思いを話しました。

そして闘病を踏まえ「苦しいことの方が多かったし、自分がどうあるべきか悩んで本当にいろんなことを考えて過ごした4年間だった。生きるか死ぬかを経験し、誰よりも充実した4年間だった」と振り返りました。

競技に復帰し出場した東京オリンピックについては「選考を兼ねた日本選手権で、シンプルに楽しみ『ただいま』という気持ちで臨もうと思った結果がオリンピックにつながった。純粋な気持ちを忘れずにこれからも取り組みたい。必死にやり続けることで結果も出せたし、今後の人生で糧になる」と話しました。

その上で「憧れられる女性になりたい」という社会人としての目標を掲げ、「水泳でも病気からも学ぶことがたくさんあったし、少し優しくなれた自分もいるかもしれない。これから長い人生を歩んでいく上で、自分がつらいときに励ましてくれた方たちにお返しするようなつもりでいろんな人たちに恩返しをしていければ」と抱負を語りました。