長崎県の2校は、20日に海星、21日に長崎日大が初戦に臨みました。
的野さんは、それぞれの試合を自宅のテレビで観戦しました。

海星 長崎日大高 指導した2校がそろって高校野球 センバツ出場
ことしのセンバツでは、長崎県から史上初めて2校が出場を果たしました。海星高校と長崎日大高校です。それぞれの学校で監督を務め、県内屈指の強豪に育て上げた的野和男さん(81)は、指導者人生を懐かしみながら、温かい目で大会を見守っています。
(センバツ取材班 山口真路)
“長崎から見守る”


(的野和男さん)
「監督をしたチームが甲子園に一緒に行くということは本当に夢みたいです。高校野球が私の人生だと思っています。私の人生にも花を添えてもらって、感謝の気持ちでいっぱいです」
「監督をしたチームが甲子園に一緒に行くということは本当に夢みたいです。高校野球が私の人生だと思っています。私の人生にも花を添えてもらって、感謝の気持ちでいっぱいです」
2校を強豪に育て上げる
的野さんは、昭和34年の夏、海星のキャプテン、エースとして、チームの甲子園初出場に貢献しました。

昭和39年には母校の監督に就任。
海星は、それまで5回甲子園に出場しながら勝利がありませんでした。甲子園での1勝が求められ、自然と指導に熱が入ったと言います。
そして、就任から4年後の夏に甲子園初勝利をあげました。
(的野和男さん)
「勝たねばならないという宿命を感じていましたので、初勝利をあげた瞬間、ベンチで当時の部長と手を握り合って喜んだのを覚えています。海星の監督時代は、それが一番の思い出です」
海星は、それまで5回甲子園に出場しながら勝利がありませんでした。甲子園での1勝が求められ、自然と指導に熱が入ったと言います。
そして、就任から4年後の夏に甲子園初勝利をあげました。
(的野和男さん)
「勝たねばならないという宿命を感じていましたので、初勝利をあげた瞬間、ベンチで当時の部長と手を握り合って喜んだのを覚えています。海星の監督時代は、それが一番の思い出です」

的野さんは、平成4年9月、その手腕を評価されて長崎日大の監督に就任しました。
当時、甲子園の出場経験がなく、チーム作りをいちから任されました。
(的野和男さん)
「ひとつひとつを丁寧に鍛えていこうと。私の考えをノートに書いて、生徒がその返事を書いてくる。ノート交換を38人の部員と毎日やりました。それを通じて、野球のやり方を生徒にどんどん教えられる。生徒たちも自信をもって野球ができる。自信を植えつけられたこと、信頼関係が得られたことが良かったです」
当時、甲子園の出場経験がなく、チーム作りをいちから任されました。
(的野和男さん)
「ひとつひとつを丁寧に鍛えていこうと。私の考えをノートに書いて、生徒がその返事を書いてくる。ノート交換を38人の部員と毎日やりました。それを通じて、野球のやり方を生徒にどんどん教えられる。生徒たちも自信をもって野球ができる。自信を植えつけられたこと、信頼関係が得られたことが良かったです」
的野さんの指導で、就任からわずか半年後に長崎日大は、センバツ初出場。ベスト8まで勝ち進みました。
的野さんにとって思い入れのある両校は、その後、県内で甲子園出場を争うチームに成長します。
的野さんにとって思い入れのある両校は、その後、県内で甲子園出場を争うチームに成長します。

そして、今回、同時にセンバツ出場を決めました。
知らせを受けた的野さんは、喜びもひとしおでした。
知らせを受けた的野さんは、喜びもひとしおでした。
甲子園での戦いに
的野さんが見守るなか、海星は見事に初戦を突破。
長崎日大も敗れたものの、センバツ最多出場を誇る強豪校に善戦しました。

(的野和男さん)
「海星の守りと機動力が際立ち、自分たちの野球ができたことが一番の勝因だと思いました。長崎日大は負けてしまいましたが、どちらが勝ってもおかしくない展開でした。勝とうという意識が強すぎると、それは力みにつながります。『闘志の調整』が必要だったように思いました。1点差の場面を想定した練習など、練習でやったことを試合で復習するイメージで夏に向けて頑張ってもらいたいです」
「海星の守りと機動力が際立ち、自分たちの野球ができたことが一番の勝因だと思いました。長崎日大は負けてしまいましたが、どちらが勝ってもおかしくない展開でした。勝とうという意識が強すぎると、それは力みにつながります。『闘志の調整』が必要だったように思いました。1点差の場面を想定した練習など、練習でやったことを試合で復習するイメージで夏に向けて頑張ってもらいたいです」
監督を退いてから18年が経っていますが、試合後に電話取材すると、あたかもベンチで選手たちと一緒に戦っていたのではないかと感じさせる熱い語り口でした。

センバツで、長崎県勢の戦いは、まだ続きます。海星は、次の3回戦で春3回の優勝経験がある広島の広陵との対戦。的野さんもエールを送ります。
(的野和男さん)
「厳しい戦いになると思いますが、同じ高校生。気持ちだけは対等にぶつかっていくことが大切だと思います。練習の成果を十分に発揮してぜひ勝ってもらいたいです」
(的野和男さん)
「厳しい戦いになると思いますが、同じ高校生。気持ちだけは対等にぶつかっていくことが大切だと思います。練習の成果を十分に発揮してぜひ勝ってもらいたいです」
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