ロシア軍 キーウ周辺や南部都市をミサイルなどで攻撃 10人死亡

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、22日までに首都キーウ周辺や南部の主要都市に対し、ミサイルや無人機で攻撃を行い、これまでに10人が死亡するなど各地で被害が出ています。

ウクライナでは22日、首都キーウ郊外の町で、5階建ての建物などが無人機による攻撃を受け、現地の当局によると、これまでに9人が死亡しました。

また南部の都市ザポリージャでは、集合住宅がロシア軍のミサイル攻撃を受け、現地の当局などは1人が死亡し、30人以上が病院で手当てを受けたと明らかにし、各地で被害がでています。

ゼレンスキー大統領は、「あらゆるロシアの攻撃に対して軍事的、政治的、法的な対応が行われるだろう。ロシアの殺人者たちは自分たちに逮捕状が出されうることを理解すべきだ」と激しく非難しました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は22日、ロシア軍による攻撃は21日から22日にかけて、ミサイルと無人機によって各地で行われたと指摘しました。

ただ、去年秋頃から続いてきた大規模なミサイル攻撃と比較すると、攻撃の規模は限定的で、ロシア軍のミサイルなどが不足している可能性があり、激戦地バフムトでもロシア側の攻撃の勢いが弱まっていると指摘しています。

ロシア 核戦力誇示し欧米側をけん制

一方、ロシアの安全保障会議のメドベージェフ副議長は22日、国営メディアに対し、軍事侵攻を続けるため兵器の増産に取り組む姿勢を強調しました。

さらにメドベージェフ副議長は、「核の脅威が増している。ウクライナに対して外国から兵器の供給が続いているからだ。ロシアは戦略核戦力で優位に立っている」と述べ、核戦力を誇示して欧米側をけん制しました。