参院予算委 あす岸田首相出席し集中審議 ウクライナ訪問説明も

参議院予算委員会は理事会で、23日午後、岸田総理大臣と関係閣僚が出席して、外交などをテーマに集中審議を行うことで与野党が合意しました。
また23日の委員会冒頭、岸田総理大臣から今回のウクライナ訪問やゼレンスキー大統領との首脳会談について説明を受けることも確認しました。
参議院では来週27日の本会議で、岸田総理大臣の帰国報告を行う方向で与野党が調整を進めています。

24日の衆院本会議で首相の帰国報告と各党質疑へ

一方、岸田総理大臣のウクライナ訪問を受けて、衆議院議院運営委員会の理事会が開かれ、24日の衆議院本会議で岸田総理大臣の帰国報告と各党の質疑を行うことで与野党が合意しました。

また与野党は、本会議に先立って開く理事会に、岸田総理大臣のウクライナ訪問に同行した木原官房副長官の出席を求め、説明を受けることも確認しました。

これに伴い、23日に予定していた本会議は見送り、法案などの採決は24日の本会議で合わせて行うことになりました。

松野官房長官「ウクライナ訪問 最適な方法を総合的に検討」

岸田総理大臣のウクライナ訪問について、松野官房長官は参議院予算委員会で、「戦時下にある国を訪問するという観点から秘密保全、安全対策や危機管理面などで遺漏のないよう、最適な方法を総合的に検討した結果、総理一行はインドからポーランドまでチャーター機を用いて移動し、ポーランド国内からは列車などの陸路でキーウに移動した」と説明しました。

また現地での警護について、「軍事的な観点を含めた警護が必要な状況にあるという観点から、ロシア軍の攻撃についての情報の入手や、その情報に基づく避難など含め、ウクライナ政府が全面的に責任を負って実施した。他の国の首相が訪問した際も基本的に同様であり、ウクライナ政府と慎重に調整を重ね、安全確保に万全を期した」と明らかにしました。

維新 馬場代表「訪問大きく評価すべきではない」

日本維新の会の馬場代表は党の役員会で、「日本は殺傷能力のある兵器を供与できず、自衛隊を送ることもできない中で、岸田総理大臣の身の危険もあるというリスクがあった。どうやってウクライナに行き、どこでゼレンスキー大統領と会ったかなどの情報が流れてしまうリスクもあり、岸田総理大臣の訪問を大きく評価すべきではない」と述べました。

共産 穀田国対委員長「戦地行った理由含め帰国報告でただす」

共産党の穀田国会対策委員長は記者会見で、「岸田総理大臣が戦地に赴く必要はあったのか。戦地に行った理由を含め、どういう手だてで行き、何を約束してきたのかを国会の帰国報告で、しっかりただす必要がある」と述べました。

国民 玉木代表「訪問実現 高く評価 国会で丁寧な報告を」

国民民主党の玉木代表は記者会見で、「岸田総理大臣だけがG7の首脳の中でキーウに行っていなかったので、いろいろな困難を乗り越えて訪問が実現したことは高く評価したい。秘密の保持が重要な案件で、国会への事前報告がない訪問だったのは理解できるので、事後的に国会で丁寧な報告をしてもらいたい」と述べました。