米国防総省 ウクライナへの戦車 期間短縮でことし秋までに供与

アメリカ国防総省の報道官は、ウクライナへの軍事支援として供与を決めた主力戦車「エイブラムス」について、引き渡しを急ぐため、当初の計画を変更し、ことし秋までに供与できるとの見通しを明らかにしました。

アメリカのバイデン政権は、ことし1月、ロシアによる侵攻が続くウクライナへの軍事支援としてアメリカ陸軍の主力戦車「エイブラムス」31両を供与すると発表しましたが、具体的な引き渡し時期については明らかにしていませんでした。

これについて、アメリカ国防総省のライダー報道官は21日の記者会見で、できるだけ早期に「エイブラムス」を引き渡すことにしたとして、ことし秋までに供与できるとの見通しを明らかにしました。

当初は、改良型の「エイブラムス」を供与する計画でしたが、引き渡しに1年以上かかるため、すでに在庫のある旧型のものを改修して供与する方針に切り替え、期間を短縮するということです。

またライダー報道官は、ウクライナへの供与を決めている地対空ミサイルシステム「パトリオット」について、ウクライナ兵への訓練が当初の予想よりも早く進んだと明らかにし「迅速にウクライナに届けることができると確信している」と述べました。