岸田首相 ウクライナからの帰国報告を行う方向で与野党調整へ

岸田総理大臣がウクライナを電撃的に訪問したことを受け、国会では、岸田総理大臣の帰国報告を行う方向で、与野党の調整が行われる見通しです。

岸田総理大臣は、日本時間の昨夜、ウクライナの首都キーウに入り、ゼレンスキー大統領との首脳会談で、ウクライナに殺傷能力のない装備品を支援するため3000万ドルを拠出するほか、エネルギー分野などでの新たな無償支援として4億7000万ドルを供与する考えを伝えました。

自民党の森山選挙対策委員長は「事態が1日も早く収束に向かうのが大事であり、G7の議長国として立派に責任を果たしてくれるのではないか」と述べました。

また、立憲民主党の泉代表は「G7広島サミットに向けてひとつ地ならしができたのかなと思う。G7が一致してウクライナを支援する枠組みの中で、日本からの支援の強化を期待したい」と述べました。

今回の訪問にあたっては慣例となっている国会への事前報告は行われず、岸田総理大臣が、日本時間のきのう午前、現地から与党幹部に電話して、ウクライナに向かっていることを報告しました。

一方、野党側は泉氏が「帰国後に国会で報告してもらうことが重要だ」と述べるなど、岸田総理大臣が、23日帰国して以降、国会で帰国報告を行うよう求めています。

このため、新年度予算案の審議が続く参議院予算委員会の状況なども見極めながら、衆参両院の本会議で帰国報告を行う方向で与野党の調整が行われる見通しです。