プーチン大統領 一方的併合のウクライナ4州に法律の整備を指示

ロシアのプーチン大統領は、去年9月に一方的な併合に踏み切ったウクライナの4つの州について、住民を保護するためだとして法律の整備を急ぐよう内務省に指示し、支配の既成事実化を推し進める考えを強調しました。

ロシアのプーチン大統領は20日、首都モスクワで開かれた内務省の関係者が出席する会議で演説しました。

このなかで、プーチン大統領は去年9月に一方的な併合に踏み切ったウクライナの東部と南部の4つの州について「これらの地域に住むすべての住民が法律によって保護されるよう、内務省は、その支援を組織的に行うべきだ」と述べました。

具体的な措置の1つとして、この地域に住む人たちがロシア国民であることを証明するパスポートを早急に受け取れるようにすべきだとしています。

プーチン大統領は、今月18日には9年前に一方的に併合したウクライナ南部クリミアに続いてその後、東部ドネツク州の要衝マリウポリをそれぞれ事前の予告なく訪問し、ロシア側の支配を誇示しました。

ウクライナ側は、ロシアに占領された地域の奪還を目指して東部や南部で反転攻勢を続けていますが、プーチン大統領としては支配した地域の既成事実化を法的にも推し進める考えを強調したものです。