新型コロナ患者受け入れ病院あすで閉鎖へ 5類に移行で 宇都宮

新型コロナウイルスの患者を受け入れるため宇都宮市内に開設された病院が、新型コロナの感染症法上の位置づけが、5類に移行されることに伴う病床確保料の見直しなどで今後の運営が難しくなるとして、21日で閉鎖されることが栃木県などへの取材で分かりました。

栃木県や医療関係者によりますと21日で閉鎖されるのは、宇都宮市にある「ゆいの杜記念病院」です。

この病院は、宇都宮市の医療法人が県からの打診を受けて、新型コロナに感染した中等症までの患者を受け入れる病床を確保しようと、おととし10月に開設しました。

およそ6億円の整備費はすべて県の補助金でまかなわれ、プレハブ平屋建ての病棟には24床の新型コロナの専用病床などが備えられ、感染拡大時には満床になることもありました。

一方、感染が拡大していない時期の病院の運営費は、国からの病床確保料などを活用してきましたが、新型コロナの感染症法上の位置づけが、ことし5月8日に5類に移行すると、病床確保料の減額などで今後の運営が難しくなるとして、県と医療法人が協議して病院を閉鎖することを決めたということです。

県保健福祉部医療政策課は「5類への移行に伴い病院の運営を続けるのが難しくなるため、その前に閉鎖する必要があった。今後は、幅広い医療機関で患者を受け入れてもらう体制を目指したい」としています。