米高官 “中ロ会談でロシア側に有利な形の停戦提案に懸念”

アメリカ・ホワイトハウスの高官は、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が首脳会談を行うと明らかになったことを受けて、中国がロシア側に有利な形でウクライナとの停戦を呼びかける可能性があるとして懸念を示しました。

ロシア政府は17日、中国の習近平国家主席がプーチン大統領の招きに応じてロシアを訪問し、21日に首脳会談が行われる予定だと明らかにしました。

これについてアメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は17日、記者団に対し、「中国側から、ロシア側の視点に立った一方的な提案が行われることに懸念している」と述べました。

カービー調整官は、ことし2月に中国がロシアとウクライナに停戦を呼びかける文書を発表したことに触れ、会談で再び提案される可能性を指摘して「停戦はロシアの侵攻を事実上、認めるものであり、ロシアが軍を立て直し、今後、自分たちのタイミングで再び攻撃ができるよう時間を与えることになる」と述べています。

さらに、「中国がこうした会談で、『戦争を終わらせることができるのはわれわれだけだ』と主張するのは彼らの典型的な戦略で、影響力を高めようとする試みだ」と述べ、会談の結果を注視していく考えを示しました。

一方、カービー調整官は習主席がプーチン大統領だけでなく、ウクライナのゼレンスキー大統領とも会談し、主張を聞くべきだとも強調しました。