千葉県 公立高校の約8割 入試で933件の採点ミス 6人の不合格も

先月行われた千葉県の公立高校の入試で、採点ミスが8割近い高校で900件余り確認され、このうち受験生6人を誤って不合格にしていたことがわかりました。教育委員会は、6人を追加で合格とするとともに、採点やチェックが適切に行われていたか、県内すべての公立高校で調べることになりました。

千葉県教育委員会によりますと、先月行われた公立高校の入試で正解とすべき解答を不正解としたり、点数を誤って計算したりするなど933件に上る採点ミスが見つかったということです。

採点ミスは、公立高校全体の77%にあたる98校で確認され、このうち5つの高校の合わせて6人が合格点に達していたのに、誤って不合格とされていたこともわかりました。

このため県教育委員会は、6人を追加で合格にするとともに、すでに支払った私立高校の入学金などは補償することにしています。

会見を開いた千葉県教育委員会の冨塚昌子教育長は「人生を左右する入試で、誤りがあったことは誠に申し訳ない。再発を防ぐため原因の究明を急ぎたい」と陳謝しました。

受験生の答案用紙に対する情報公開請求で発覚

900件に上るミス発覚の発端は、県立高校を受験した生徒の自分の答案用紙に対する情報公開請求でした。

請求を受けて採点を調べたところ、誤りに気付き、さらに別の受験生の複数の答案でも、採点ミスが相次いで見つかったことから、すべての高校で採点チェックを行ったということです。

千葉県教育委員会によりますと、採点作業は、ミスを防ぐため、複数人で複数回チェックすることが、マニュアルで定められているということです。

こうしたことを受けて県の教育委員会は、採点やチェックが適切に行われていたか、すべての公立高校で調査を始めることを決めました。