ロシア “武装集団が侵入し死者”主張 ウクライナ側は関与否定

ロシアの治安当局などは2日、西部の国境地域にウクライナからの武装集団が侵入し、死者が出たと発表しました。ウクライナの大統領府顧問は「ロシアの主張は典型的な挑発行為だ」などとして、ウクライナ側の関与を否定しています。

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、東部ドネツク州の激戦地バフムトの掌握に向けて攻撃を強めています。

こうした中、ロシアの治安機関FSB=連邦保安庁などは2日、ウクライナと国境を接するロシア西部のブリャンスク州に、ウクライナから武装集団が侵入し、住民2人が死亡したなどと発表しました。

プーチン大統領は2日「きょう新たなテロ行為があり、彼らはロシア領土に侵入し市民に発砲した」と述べ、ウクライナ側によるものだと主張して激しく非難しました。
ウクライナのポドリャク大統領府顧問はツイッターに「工作員が侵入したとするロシアの主張は典型的な挑発行為だ」などと書き込み、ウクライナ側の関与を否定しています。
一方、ロシアのリャプコフ外務次官は2日、ジュネーブで開かれている軍縮会議に出席し「アメリカは、他の西側諸国とともにロシアを戦略的に敗北させようとしている」と強調しました。

このリャプコフ外務次官の発言の間、欧米各国や日本などの代表はウクライナの代表とともに、ロシアへの抗議の意思を示すため議場から退出していて、西側諸国とロシアとの分断は深まっています。