米国務長官とロシア外相が軍事侵攻後初めて対面で接触 G20会合

G20=主要20か国の外相会合が行われていたインドでアメリカのブリンケン国務長官とロシアのラブロフ外相が接触し、意見を交わしました。米ロの外相が対面で接触するのは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、初めてです。

アメリカ国務省の高官は2日、記者団に対し、ブリンケン国務長官とロシアのラブロフ外相がG20の外相会合が行われていたインドでおよそ10分間、接触したと明らかにしました。

この中でブリンケン長官はウクライナへの支援を継続するアメリカの立場を強調したほか、ロシアとアメリカとの核軍縮条約「新START」の履行の停止を考え直すよう求めたということです。

ブリンケン長官はG20の外相会合のあと記者会見を行い、ロシアによる核軍縮条約の履行の停止について「無責任だ」と批判した上で、「互いに条約を順守することは両国の利益だ」と強調しました。

国務省によりますと、米ロの外相が対面で接触するのは、去年2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、初めてだということです。

一方、ロシア外務省の報道官は地元の国営メディアに対し「ブリンケン長官がラブロフ外相にG20のセッションの移動中に接触を求めた」と述べ、アメリカからの申し出に応じたものだと主張した上で交渉などはなかったとしています。