ゼレンスキー大統領“徹底抗戦” ロシア軍は作戦継続を表明

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから1年となる24日、ロシア軍は作戦は継続していると表明し、軍事侵攻は2年目に入りました。これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は国内外のメディアを前に会見し「勝利は必然だ」と述べ、ロシア側に徹底抗戦する決意を改めて示しました。

ロシア国防省は、ウクライナへの軍事侵攻を始めてから1年となる24日「ロシア軍は特別軍事作戦を継続している」としたうえで、東部ドネツク州の最前線への攻撃を行ったと発表しました。

そのうえで、この1日の間にウクライナ側の兵士を最大で240人殺害したとしたほか、戦車やりゅう弾砲などを破壊したと主張しています。

これに対して、ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、首都キーウで、国内外のメディアを前に記者会見を行いました。

この中で、ゼレンスキー大統領は「ウクライナのパートナーが約束を果たし、われわれ全員が課題を実行すれば勝利は必然だ」と述べ、欧米各国に戦闘機などさらなる兵器の供与を呼びかけるとともに、ロシア側に徹底抗戦する決意を改めて示しました。

現在の戦況について、イギリス国防省は24日「ロシアは現在、新しい領土の獲得に焦点を当てているのではなく、主にウクライナ軍の劣化を目指している」という分析を公表し、ロシア側がこの数週間で作戦の方針を変えた可能性があるという見方を示しました。

そのうえで「ロシアの指導部は、人口と資源の面でのロシア側の優位性が、最終的にウクライナを疲弊させると考えている」として、長期戦に持ち込もうとしていると分析しています。
記者会見でゼレンスキー大統領は、中国が発表したロシアとウクライナに対話と停戦を呼びかける文書について「ウクライナ情勢に関わるつもりなのであればこれは重要なシグナルだ」と評価しました。

そのうえで、習近平国家主席と会談したい意向を示し「会談が両国にとって有益になる」としています。

また、G7=主要7か国の議長国を務める日本について「日本からの支援はこれまでも非常に重要なものだった。私は岸田総理大臣にウクライナを訪れるよう何度も打診している。いつになるかはわからないが訪問を心待ちにしている」と述べました。

記者会見は合わせておよそ2時間半に及び、ゼレンスキー大統領が記者との記念撮影に応じる場面もありました。

最後に家族について聞かれ、ことばを見つけるのは難しいとしながら「妻を誇りに思っている」と答えていました。