【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(25日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる25日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ベラルーシ ルカシェンコ大統領 中国訪問へ 習主席と首脳会談

中国外務省は、ロシアと同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領が、今月28日から来月2日にかけて中国を公式訪問すると、25日発表しました。習近平国家主席が招待したとしています。

これについて、ベラルーシ大統領府は25日、首脳会談では両国の経済協力の強化のほか「国際情勢における喫緊の課題への対応に焦点を当てる」と発表し、ロシアによる軍事侵攻から1年がたったウクライナ情勢について双方の立場を確認するものとみられます。

台湾でウクライナとの連帯訴える集会

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから24日で1年となるなか、台湾の台北では、侵攻に抗議しウクライナとの連帯を訴える集会が開かれました。

この集会は、台湾の若者や台湾に住むウクライナ人などでつくる民間団体が呼びかけたもので、25日、台北中心部にある広場で開かれた集会には100人余りが集まりました。

参加者らは、ウクライナの国旗や平和を訴えるプラカードを掲げながらウクライナ国歌を歌ったり、軍事侵攻による犠牲者に黙とうをささげたりしていました。そして、主催した団体のメンバーが演説し「ウクライナへの連帯を示し、軍事侵攻に反対の声をあげよう」と訴えていました。

集会に参加した高校1年生の女子生徒は「東欧の歴史や文化がとても好きなので、関心を持ってニュースを見ています。侵攻が早く終わってほしい」と話していました。

また、20代の男性は「台湾と中国の関係はよくない状況が続いているのでロシアによるウクライナ侵攻を見ると、台湾も中国に危機感を持たなければならないと思う」と話していました。

ニューヨークで数百人参加の抗議集会

ニューヨークの中心部のタイムズスクエアでは、24日、ウクライナ出身の人など数百人が参加して軍事侵攻に抗議する集会が開かれました。

集まった人たちはウクライナの国旗を体に巻きつけたり振ったりしながら「ウクライナに栄光あれ」とか「決して諦めない」などと声をあげていました。

2人の息子と一緒に参加した47歳のウクライナ出身の女性は「私たちはまだ、戦い続けなければならないのは悲しいですが、たくさんの支援を受けていることに感謝しています。早く勝利を祝うことができるよう願っています」と話していました。また、ロシア出身だという72歳の男性は「私はもうロシアには属しておらず、プーチン大統領にも、独裁者にも反対だ。ロシアが負け、ウクライナが勝利する必要がある」と話していました。

バイデン大統領 ウクライナに戦闘機供与する考えないと強調

アメリカのバイデン大統領は、24日に放送されたABCテレビのインタビューでウクライナへの軍事支援について「経験豊富なアメリカ軍がウクライナで今、必要と考えるものをわれわれは供与している。それは戦車であり、大砲であり、防空システムだ」述べました。

そのうえでウクライナ側が求めている戦闘機については「ウクライナにF16戦闘機は現時点では必要ない」と述べ、今のところ供与する考えはないと強調しました。

また、出口戦略について「この春から夏にかけてウクライナが戦闘を優位に進め、強い立場でその後の交渉に臨めるようにしなければならない」と述べました。

そしてロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミアや東部の一部の地域の扱いについては「ウクライナが決めることだ。ただ、そこに至るまでの段階があるかもしれない。すべてが一度に決着するわけではない」と述べ、交渉が段階的に進む可能性があるとの見方を示しました。

ウクライナでバンクシーの切手の販売始まる

ロシアによる軍事侵攻から1年となったのにあわせて、ウクライナでは正体不明のアーティスト、バンクシーの作品をデザインした新しい切手の販売が24日、始まりました。

新たな切手のデザインに採用されているのは、バンクシーが去年11月、首都キーウ近郊の町で制作を発表した作品で、子どもが柔道着を着た大人を投げ飛ばしている様子が描かれています。柔道の愛好家として知られるロシアのプーチン大統領にウクライナが果敢に挑んでいる様子を描いたものではないかと話題を呼びました。

ウクライナの郵便局によりますと、切手は合わせて150万枚発行され、6枚の切手とポストカードなどがセットになった商品が1つ180フリブニャ、日本円でおよそ670円で購入できるということです。
売り上げの一部は、ロシアの侵攻で影響を受けた教育機関などの支援に充てられるということです。

キーウの郵便局には切手を買い求めようと多くの市民が列を作っていました。切手を購入した女性は「この切手は小さなウクライナが大きなロシアを打ち負かす象徴だと思います。今の状況をとてもよく表しています」と話していました。

ゼレンスキー大統領が会見 “中国の出方を注視”

ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、首都キーウで、記者会見を開きNHKを含む国内外のメディアの記者やカメラマンなど100人以上が参加しました。冒頭、ロシアの攻撃で死亡したジャーナリストを追悼するため、黙とうをささげました。このあと欧米や南米、アジアなどの記者から質問を次々と受け付けました。

この中でゼレンスキー大統領は「ウクライナのパートナーが約束を果たし、われわれ全員が課題を実行すれば、勝利は必然だ」と述べた上で欧米各国に戦闘機などさらなる兵器の供与を呼びかけました。

また中国が発表したロシアとウクライナに対話と停戦を呼びかける文書について「中国がウクライナのことを話し始めている。これは良いことだ」と指摘し、一定の評価をしました。そして「この先、どうなるかわからないが、次のステップ次第だ。中国がロシアに兵器を供給しないと信じたい。これが非常に重要だ」と述べて、今後の中国の出方を注視する考えを示しました。その上で、習近平国家主席と会談したい意向を示し「会談が両国にとっても世界の安全保障にとっても有益になる」と強調しました。

また、NHKの記者の質問にも応じG7=主要7か国の議長国を務める日本について「日本からの支援はこれまでも非常に重要なものだった。私は岸田総理大臣にウクライナを訪れるよう何度も打診している。いつになるかはわからないが訪問を心待ちにしている」と述べました。

記者会見ではゼレンスキー大統領が記者から求められて記念撮影に応じる場面もあり、ときおりユーモアも交えながらあわせておよそ2時間半にわたって質問に答えていました。

ロシアでも追悼の動き “少なくとも54人が拘束”

ロシアのプーチン政権はウクライナへの軍事侵攻に反対する動きへの締めつけを強めていて、侵攻開始から1年となった24日、ロシア国内では大規模な抗議デモなどはこれまでのところ伝えられていません。

しかし、ロシア国内でも侵攻から1年にあわせウクライナで犠牲になった人たちを追悼しようと、警察に拘束される危険もあるなか、ウクライナにゆかりのある詩人の像などに人々が静かに花を手向ける動きがみられます。

ロイター通信が配信した映像では、首都モスクワ市内にあるウクライナの有名な詩人、ウクラインカの像の前で、訪れた人たちがウクライナの国旗と同じ色の青と黄色の花などを次々に手向けていました。中には像の前で涙を流す人もいました。
また、別の配信された映像では、第2の都市サンクトペテルブルクでもウクライナの著名な詩人、シェフチェンコの記念碑の前で、幅広い世代の人たちが花を手向けたりろうそくに灯をともしたりして犠牲者を追悼していました。

ただ、現地からの映像には、記念碑の近くに立っていた人が厳戒態勢を敷く警察官に囲まれ連行される姿も映っています。

ロシアの人権監視団体によりますと、ロシアでは24日、全国の14か所で少なくとも54人が拘束されたということで、団体は「人々は花を手向けたり、雪に文字を書いたりしただけだった」と非難しています。

ウクライナへの侵攻が長期化する中、政権側はロシア国内で反戦を訴える声や反発の高まりに神経をとがらせていて、情報統制などの抑圧をいっそう強めています。

国連本部前で軍事侵攻に対する抗議活動

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって1年となった24日、ニューヨークの国連本部前にはウクライナ出身の人などおよそ100人が集まり、軍事侵攻に対する抗議活動を行いました。

集まった人たちは、からだにウクライナの国旗を巻きつけ「ロシアを国連から追い出せ」などと書かれたプラカードを持ち「ウクライナに正義を」とか「ウクライナに勝利を」などと声をあげていました。

犠牲者への黙とうめぐっても応酬が 国連安保理

国連安保理の閣僚級会合では、犠牲者への黙とうをめぐってウクライナとロシアが応酬する場面がありました。会合に出席したウクライナのクレバ外相は、演説の最後に「この悲劇的な日に、ロシアによって奪われた命を悼み、犠牲者に黙とうをささげてほしい」と呼びかけ、出席者のほとんどが立ち上がって黙とうしました。これに対してロシアのネベンジャ国連大使が発言を求め、「ウクライナでのすべての犠牲者のために黙とうをささげるべきだ」と述べ、ロシア側の犠牲者も追悼すべきだと主張し、起立を促された議場の全員が再び立ち上がり、およそ1分間、黙とうをささげました。

国連安保理の閣僚級会合で非難の応酬

24日、国連安保理の閣僚級会合は、15の理事国のうち8か国の外相が出席して、開かれました。

冒頭、グテーレス事務総長が、「軍事侵攻は国連憲章と国際法のあからさまな違反だ」とロシアを非難したうえで「外交と説明責任が持続的な平和への道だ。流血を終わらせ和平に向けたあらゆる努力を促す必要がある」と述べ、事態の打開に向けた対話を呼びかけました。
このあと欧米などから軍事侵攻を非難する意見が相次ぎ、このうちアメリカのブリンケン国務長官は「プーチン大統領は、ウクライナ軍を撃破できないとわかると、今度はウクライナの人たちの精神を破壊しようと躍起になった」と述べ、ロシア軍が電力施設などウクライナの人々の生活を支えるインフラを標的にしていると、非難しました。また、日本の林外務大臣は、1年前、安保理会合が開催されている最中にロシアが軍事侵攻に踏み切ったことに触れ、「国連全体への侮辱で、いかに国連を軽視しているかを示している。日本は可能なかぎり最も強いことばで非難する」と述べました。
これに対しロシアのネベンジャ国連大使は、軍事作戦を改めて正当化した上で「西側が戦場に武器を送り込み続けていることが事態を悪化させている。ウクライナの領土からロシアへの脅威を軍事的に排除する以外に選択肢はない」と主張し、双方の激しい非難の応酬となりました。

プーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が電話で会談

24日、ロシア大統領府はプーチン大統領がトルコのエルドアン大統領と電話で会談したと発表しました。

この中で、プーチン大統領は、今月6日にトルコ南部で発生した大地震に対して、ロシアが引き続き支援を行う考えを伝えたということです。

さらに、プーチン大統領が今月21日に行った年次教書演説に関連して、ウクライナ情勢について意見を交わしたとしていて、ウクライナ侵攻を続けるロシア側の今後の考えを伝えたものとみられます。

これに対して、トルコ大統領府によりますと、エルドアン大統領はプーチン大統領が大地震による被害を受けたトルコに対する連帯を示したとして、謝意を伝えました。

そのうえで「ロシアとウクライナの戦争で、これ以上の死者と損失を出さないために公正な和平を築く必要がある」として、重ねて仲介を続ける用意があると伝えたということです。

イギリス ロシア大使館に向けてデモ行進

イギリスの首都ロンドンでは、24日、ウクライナ系住民などの団体が呼びかけ、中心部のウクライナ大使館に近い広場に数百人が集まりました。

参加者たちは、ウクライナ国旗を体に巻きつけたり、避難する人たちや破壊された住宅などの写真を掲げ「ウクライナに栄光あれ」などと声を上げていました。

去年10月にイギリスに避難してきた祖母と参加したウクライナ人の女性は「侵攻が始まってから、毎日、ウクライナで戦い、国を守っている兵士たちや私たちを助けてくれる人に感謝をささげたいと思い、ここに来ました」と話していました。
そのあと、参加者たちは「ロシアはテロ国家だ」などとシュプレヒコールを上げながらロシア大使館に向けてデモ行進しました。

参加したウクライナ人の男性は「この戦争をなんとか終わらせたいと思い参加しました。ロシア国民には、立ち上がって、政府に戦争をやめろと声を上げてほしいです」と話していました。

“ロシア イランや北朝鮮に頼らざるを得なくなっている” 米高官

アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は、ウクライナへの軍事侵攻開始から1年になるのに合わせて24日、オンラインで会見し、ロシアに対する輸出規制や制裁によって、ロシアが戦闘を継続するためにイランや北朝鮮に頼らざるを得なくなっているとの見方を示しました。

特にイランについては、無人機などをロシアに提供するかわりにロシア側が防空システムやミサイルなどを供与しているとしたうえで「ロシアは戦闘機も提供するかもしれない。イランは攻撃用ヘリコプターなども購入しようとしている」と述べ、ロシアとイランの軍事協力が深まっていると指摘しています。

さらに「ロシアの巡航ミサイルの生産が滞っている。誘導システムに必要な電子部品を入手できていないためだ」と述べ、国際社会からの制裁がロシアの武器生産に影響を及ぼしているとしています。

隣国モルドバで侵攻に抗議する集会

24日、たくさんの避難民を受け入れている隣国・モルドバの首都キシナウで侵攻に抗議する集会が開かれました。

集会には、SNSの呼びかけに応じた若者など、100人以上が参加しました。

参加者たちは、ロシア大使館の前で、防空警報のサイレンを大音量で流したり、ウクライナの国旗を持って周辺を行進したりして、抗議の意思を示していました。

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所によりますと、ウクライナからモルドバに避難している人は今月19日の時点でモルドバの人口のおよそ4%に当たる11万人ほどに上り、厳しいインフレで市民生活が圧迫される中でも、避難民への支援が続けられています。

イスラエル 住民がウクライナへの連帯示す

イスラエル最大の商業都市テルアビブの中心部にある広場には24日、警察の発表でおよそ3000人のウクライナ系住民などが集まり、ウクライナの国旗や「戦争反対」と書かれたプラカードを掲げ「ウクライナに栄光あれ」と合唱するなどして、軍事侵攻に反対の声を上げました。

会場には、軍事侵攻に反対するロシア系の住民や、旧ソビエトのジョージア出身の住民も集まり、ウクライナへの連帯を示しました。

イスラエルは、隣国のシリアをめぐる安全保障の観点から、軍事侵攻を続けるロシアを非難しない立場をとっている一方で、軍事侵攻の開始以降、1万5000人のユダヤ系ウクライナ人が避難しているほか5万人のユダヤ系ロシア人が移住しています。

ロシア前大統領「勝利は必ず達成される」

ロシアの前の大統領で安全保障会議のメドベージェフ副議長は24日、SNSに「勝利は必ず達成される。交渉はそのあとだ」と主張し、軍事侵攻の目標を達成するまでは停戦交渉に応じない考えを示しました。

さらに「ロシアへの脅威をできるだけ遠く、たとえそれがポーランド国境まででも追いやる」と主張し、ポーランドと国境を接するウクライナ西部にいたる全土を占領する必要があるという強硬な考えを示したものとみられます。

メドベージェフ氏は、ウクライナ侵攻が始まってからこれまでも強硬な発言を繰り返しています。

ドイツ製の戦車「レオパルト2」 初めてウクライナに引き渡し

24日、ウクライナが求めてきたドイツ製の戦車「レオパルト2」が初めてウクライナに引き渡されました。

引き渡されたのは、ポーランドが保有する「レオパルト2」の4両で、モラウィエツキ首相が首都キーウを訪れて発表しました。

モラウィエツキ首相と会談したウクライナのシュミハリ首相は、みずからのツイッターに、戦車を前に握手する2人の写真を投稿し「ウクライナを勝利に近づける決定的な一歩を踏み出したことに感謝する。私たちは戦車連合の拡大を待っている」と呼びかけました。

また、ドイツ政府は24日、ウクライナへ供与する「レオパルト2」の数を4両増やすと発表しました。

ドイツは先月、ドイツ軍が保有する「レオパルト2」14両の供与を決め、この戦車を保有するヨーロッパのほかの国と合わせて2個大隊、62両の供与を目指しています。

発表によりますと、ドイツが供与する戦車を増やすことによりスウェーデン、ポルトガルが供与する戦車と合わせて1個大隊を構成する31両がそろうということです。

独立記念日のエストニア ウクライナへ思いを寄せる声も

バルト三国の1つエストニアでは2月24日が独立記念日で、国旗の掲揚やエストニア軍によるパレードで独立を祝いました。軍のパレードには、エストニアに配置されているNATO=北大西洋条約機構の加盟国の部隊も一部参加し、結束をアピールしていました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻からちょうど1年と重なる今回の記念日には、ウクライナへ思いを寄せる声も市民から聞かれました。

友人たちとセレモニーに参加した女性は「今、ウクライナで何が起きているかを見て、私たちは一層、エストニアが独立した国であることをありがたく思っている」と話していました。

また、エストニアとウクライナの小旗を手に、両親と地方から参加した女性は「同じような経験をしているので、私たちはウクライナの人たちの苦しみを理解している。私たちにとってウクライナがこの戦争で勝つのはとても大事なことで、もしウクライナが負ければ次はエストニアがねらわれるかもしれない」と話していました。

英国防相 “ウクライナに戦闘機提供の同盟国に代替機を供与”

イギリスのウォレス国防相は24日、地元メディアのインタビューに対し、東ヨーロッパの同盟国が所有するロシアの主力戦闘機の「ミグ29」戦闘機などをウクライナに提供すれば、イギリスがその代替となる戦闘機を同盟国に供与する考えを明らかにしました。

ウォレス国防相は「ヨーロッパの国々が所有するロシアの戦闘機をウクライナに提供したら、ヨーロッパの同盟国にそれを補填(ほてん)する形でわれわれの戦闘機を供与し、同盟国のための安全を提供できる。これが、ウクライナが戦闘機からの恩恵を受けられる手っとり早い方法だ」などと述べました。

一方、ウォレス国防相は、空軍の主力戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」をウクライナに直接供与する可能性について「短期的には送るつもりはないが、可能性を排除したわけではない」と述べただけで、具体的には言及しませんでした。

ロシアが“偽旗作戦” ベラルーシの参戦がねらいか

ロシアは、ウクライナ軍がベラルーシを攻撃したと主張する偽旗作戦を行うことで、ベラルーシをウクライナに侵攻させようとしているという見方が出ています。

ウクライナ軍は23日、ベラルーシと国境を接するウクライナ北部のチェルニヒウ州で「ロシア軍が『ウクライナ軍がベラルーシの領土を侵略した』と主張するような準備を行っているとする情報をつかんでいる」と発表しました。

ベラルーシのルカシェンコ大統領は今月16日、NHKなどの記者団に対し「ベラルーシへの侵略行為がないかぎり、ウクライナの領土に軍隊を送るつもりはない」と述べていて、ベラルーシが攻撃された場合は、ウクライナ侵攻に加わる可能性も示唆しました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は23日、ロシアは、ウクライナ軍がベラルーシを攻撃したと主張する偽旗作戦を行うことで、ベラルーシを参戦に向かわせることや、ウクライナ軍部隊をウクライナの北部に固定させ東部の防御を弱体化させたいねらいもあるのではないかと分析しています。