IOC 平和推し進める使命 強調 ロシアの軍事侵攻から1年を前に

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の開始から1年となるのを前にIOC=国際オリンピック委員会が声明を発表し「オリンピックは戦争や紛争を防ぐことはできないが、誰もが同じルールを尊重し、お互いを尊重する世界の模範となることができる」としてスポーツを通じて平和を推し進める使命を強調しました。

IOCは22日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻開始から今月24日で1年となるのを前に声明を発表しました。

この中では「古代オリンピックが始まったころから私たちの使命はスポーツを通じて平和を推し進めることだった。IOCは今日に至るまで平和的な競争で世界を団結させるという使命に力を傾けてきた」としています。

そのうえで「オリンピックは戦争や紛争を防ぐことはできない。世界のすべての政治的や社会的な課題に対処することもできない。これは政治の領域だ」としながらも「オリンピックは誰もが同じルールを尊重し、お互いを尊重する世界の模範となることができる。排除や分断ではできない方法で対話や平和の扉を開くことができる」などと呼びかけています。

そして「言葉では言い表せないほどの苦難に日々直面しているウクライナのアスリートとの揺るぎない連帯を再確認する」として、オリンピックの夢を実現するためにウクライナの選手たちへの資金面や物流面などの支援を続けるとしています。