ブレイキン「全日本選手権」開幕 Shigekixなどが準々決勝へ

来年のパリオリンピックの新競技、ブレイキンの日本一を決める「全日本ブレイキン選手権」が開幕し、大会2連覇中のダンサーネームShigekix、半井重幸選手や去年の世界選手権を制したAMI、湯浅亜実選手などが世界トップレベルの技を披露し、順当に19日の準々決勝に駒を進めました。

ブレイキンの全日本選手権は19日、決勝までが行われ、NHKは大会の模様を総合テレビなどで生中継するほか、NHKプラスで同時配信します。

ダンススポーツのブレイキンはDJがかける音楽に合わせて1対1の対戦形式で交互にダンスを披露し、技術や表現力などを競います。

来年のパリオリンピックの新競技として実施されることが決まっていて、その代表選考にもつながる全日本選手権が東京の代々木第二体育館を会場に18日から2日間の日程で始まりました。
今大会は技術と表現、独創性の3つの項目をジャッジが評価して勝敗が決まることになっていて、18日の予選では男子のエースで、大会2連覇中のダンサーネームShigekix、半井重幸選手が力強い回転技の「パワームーブ」から動きを止める「フリーズ」など、キレのある技を次々と決めて安定した実力を見せて、19日の準々決勝に進みました。
また、女子は去年の世界選手権を制したAMI、湯浅亜実選手や、
大会連覇をねらう39歳のAYUMI、福島あゆみ選手などが華麗な足さばきを見せる「トップロック」など世界トップレベルの技を披露し、こちらも順調に勝ち上がりました。

ブレイキンの全日本選手権は19日、準決勝と決勝などが行われ、NHKは総合テレビなどで生中継するほかNHKプラスで同時配信します。

起源は? ギャングの抗争 ダンスで競い合い “平和的に解決“

ブレイキンは、ブレイクダンスとして知られるダンススポーツで、来年のパリオリンピックで新競技として採用されることが決まっています。

1対1で対戦するバトルでDJがかける音楽に合わせて、交互にダンスを披露し、技術や表現力などを競います。
ブレイキンには主に4つの要素があり、立ったままステップを踏む「トップロック」、しゃがんで手をつき、足さばきを見せる「フットワーク」、手や背中、それに頭などを使って回る「パワームーブ」、音楽にあわせてピタリと動きを止める「フリーズ」から構成されます。

選手たちは事前にどんな音楽がかかるかを知らされていないため、即興でどれだけ音楽に合わせたダンスができるかや個性を表現できるかも大きなポイントになります。

今回の全日本選手権では技術と表現、独創性の3つの項目をジャッジが評価して勝敗が決まることになっています。

ブレイキンは1970年代のアメリカが発祥でギャングどうしの抗争を暴力ではなく、平和的に解決する手段としてダンスで競い合ったのが起源とされています。このためバトルの中では対戦相手をあおったり挑発したりするジェスチャーが随所に見られます。

世界中の若者に人気があり、2018年のユースオリンピックで採用された際に多くの観客を集めた実績などから来年のパリオリンピックでは唯一の新競技として実施されます。

訪れた人「世界レベルの技を生で見たい」

18日開幕した全日本ブレイキン選手権を訪れた人からはトップ選手たちの技が見られることへの期待の声が聞かれました。

娘がジュニアの部に出場する神奈川県の男性は「ダンスだけどスポーツ的な要素もあり、見ていてすごくわくわくするのが魅力だ。駅とかでブレイキンの動画がたくさん流れてるということは一昔前だと想像もできなかったので、オリンピックとともに盛り上がっている気がする。きょうは世界レベルの技を生で見たい」と話していました。

また、息子がジュニアの部に出場する埼玉県の男性は「自分の子どもには、やってきたことを精いっぱいやってほしい。オープンの部にはすごい選手が出るのですごく楽しみにしている」と話していました。