トルコ・シリア大地震 衛生環境悪化も懸念【18日の動き】

トルコ南部のシリア国境付近で6日発生した大地震では、これまでに4万3000人以上の死亡が確認されました。

被災地では避難生活が長引く中、体調を崩す人も出ていて、衛生環境の悪化によって感染症などが広がることが懸念されています。

犠牲者4万3000人超に

トルコ南部で6日に発生したマグニチュード7.8の地震や、その後の大きな揺れで、これまでにトルコで3万8044人、シリアで少なくとも5814人が亡くなり、両国で合わせて4万3000人以上が犠牲となっています。

避難を余儀なくされる人も多く、AP通信は17日、避難者の数について、これまでのところ公式の発表はないとしながらも、トルコとシリアで数百万人に及ぶ可能性を伝えています。

衛生環境悪化の懸念も

トルコの被災地では家を追われた人たちが身を寄せる避難先で、衛生環境の悪化が懸念されています。

このうち、トルコ南部ハタイ県の中心都市、アンタキヤの郊外では、被災した住民12家族およそ70人が空き地にテントを張り、避難生活を送っています。

ここにはトイレが1つもないため住民たちは被害を免れた近くの住宅のトイレを使っているものの、そこでも水道が壊れて水が止まっているため、清潔に保つのが難しい状況だということです。

また、シャワーも使えないため、地震が起きて以降、10日余り、体も洗えていないということです。

17日になってようやく、当局から水を配給されたため、その水をタンクにためて、手を洗うのに使えるようになり、皆で節約しながら利用しているということです。

また、ゴミ捨て場にはテントから出たごみが片づけられないまま山積みになっています。

被災地では避難生活が長引く中、体調を崩す人も出ていて、衛生環境の悪化によって感染症などが広がることが懸念されています。

1つのテントに17人

1つのテントに17人で暮らしている45歳の女性は、18日朝から頭痛やおう吐の症状が続いていて、テントの中で毛布にくるまって寝込んでいます。

女性は「夜、寒さが厳しく体調がよくならない。寒さから身を守るために風をしのげるテントや暖かい服が欲しいです。それに避難している人数が多くて、食料や水も足りていません」と話していました。

278時間後に救出

現地では、今も懸命な救助活動が続けられていて、トルコ南部のハタイ県では地震からおよそ278時間後に男性ががれきの中から救助されました。

医療提供が課題に

一方、被災者への医療提供が喫緊の課題となる中、医師や看護師など75人からなる日本の医療チームは地震で病院が壊れる被害を受けたトルコ南部ガジアンテプの郊外に診療用のテントを設営して、24時間患者を受け入れています。

このチームは、外来や救急に加え入院や手術にも対応できる設備を整えているほか産婦人科医などがいて出産にも対応できるのが特徴で、そのための分べん室などが17日、完成しました。

分べん室では、保育器や分べん台、それに帝王切開に備えた麻酔装置などが備えられています。

早速この日、体の不調を訴えて訪れた妊婦1人に対し、超音波を使った検査によって胎児の状態を確認したということです。
医療チームの山崎範子看護師は「エコーでおなかの子の元気な姿を見て母親は笑顔になって帰っていきました。災害現場にあってもプライバシーなどに配慮し、女性や子どもが安心して受診できる環境を整えたいです」と話していました。