ロシア国防省 “ウクライナ東部の拠点近郊を掌握” 攻撃激化か

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの国防省は東部でウクライナ側の拠点の近郊を掌握したと主張し、攻撃を激化させているものとみられます。NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長は、ウクライナなどが軍事侵攻の開始から1年に合わせて行われると警戒しているロシアによる大規模な攻撃は、すでに始まっているという認識を示しました。

ロシア国防省は13日、東部ドネツク州で、軍の支援を受けた突撃部隊が、ウクライナ側の拠点の1つ、バフムトの近郊にある集落を掌握したと発表しました。

これに先立って、ロシアの民間軍事会社ワグネルの代表は、この集落を掌握したと主張していました。

また、ウクライナ国防省は13日、バフムト周辺の16の集落で砲撃を受けたと明らかにし、バフムトの掌握をねらうロシア軍が攻撃を激化させているという見方を示しました。

こうした中、NATOのストルテンベルグ事務総長は13日、ベルギーで会見し、ロシア軍による大規模な攻撃について「すでに始まっている。プーチン大統領は多大な犠牲をも顧みず、何千もの部隊を新たに送り込んでウクライナに圧力をかけている」と述べました。

ウクライナなどが軍事侵攻の開始から1年となる今月24日に合わせて行われると警戒しているロシアによる大規模な攻撃は、すでに始まっているという認識を示した形です。

ウクライナ政府の高官も11日、地元メディアに対し「ロシアは大規模攻撃を開始している」としながら「計画していた攻撃はロシアが期待していたものにはなっていない」と述べ、徹底抗戦を強調していました。