ゼレンスキー大統領 EU首脳会議に出席 加盟交渉の早期開始訴え

ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、EU=ヨーロッパ連合の首脳会議に出席し、各国に軍事支援の強化と、EU加盟に向けた交渉を早期に始められるよう支持を訴えました。

ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアによる軍事侵攻が始まって以来、初めてイギリスとフランスを8日に訪れました。

そして9日はEUの本部があるベルギーを訪れ、EUの首脳会議に出席しました。

このなかでゼレンスキー大統領は各国の首脳たちに対し戦闘機や長距離ミサイルなどを含む兵器の供与を求め「侵略者のさらなる動員より早く行わなければならない。ウクライナ軍はみなさんからの支援を得て、ロシアと戦っている」と述べ迅速な決断を求めました。

またウクライナが目指すEU加盟に向けても、交渉を早く始められるよう支持を訴えました。

このあと開かれた記者会見でEUのミシェル大統領は「これからの何週間、何か月かが特に重要だ。最大限の支援を行わなければならない」と述べ軍事支援の強化が必要だという認識を示しました。

一方、ゼレンスキー大統領が年内に交渉を始めたいという意向を示しているEU加盟についてはフォンデアライエン委員長が「加盟について定まったスケジュールはない。どれだけ早く進むかは加盟候補国の取り組みしだいだ」と述べ、従来の立場を繰り返すにとどめました。

ゼレンスキー大統領 戦闘機供与に期待感示す

ゼレンスキー大統領は、イギリスを訪問した際「自由を守るための翼、戦闘機が必要だ」と訴えたほかEUの首脳会議でも戦闘機を含む兵器の供与を求めています。

これについて首脳会議に出席したあとの記者会見で戦闘機の供与について具体的な進展があったか問われたゼレンスキー大統領は「個別の兵器については肯定的なシグナルがあった。このシグナルが具体的な声になることを強く望んでいる」と述べ、供与が受けられることへの期待感を示しました。