北方領土の日 返還訴える住民大会 3年ぶり一般参加者も 根室

「北方領土の日」の7日、北海道根室市で島の返還を訴える住民大会が開催され、3年ぶりに全員で声を出してシュプレヒコールを行いました。

根室市で開かれた住民大会は、3年ぶりに一般の参加者を入れて行われ、北方領土の元島民などおよそ850人が参加しました。

元島民の平均年齢は87歳を超えています。

この中で、元島民を代表して国後島出身の鈴木昭男さん(82)が「日ロ関係が悪化しているが、北方領土問題が置き去りにされることがないよう、政府には力強い外交交渉を求めたい」と述べました。

また、元島民4世の高校1年生、佐藤紅羽さんは「元島民の高齢化が進む今、若い世代に求められているのは、一人ひとりが意識を高めることだ。独創性と想像力を生かして活動していく」と述べました。

北方領土問題をめぐっては、ロシアが去年3月、ウクライナへの軍事侵攻に対する日本の制裁措置に反発して、北方領土問題を含む平和条約交渉を中断する意向を表明し、ビザなし交流などの交流事業も中止されたままです。

住民集会では最後に参加者全員で声を出して「北方領土を返せ」などと、シュプレヒコールを上げました。

参加した色丹島出身の得能宏さんは「3年間のブランクがあったが、一般の参加者を入れて開催できてよかった。中年層や若い世代も参加していて頼もしく感じた」と話していました。