中国 韓国からの入国者対象に水際対策を強化へ 対抗措置強化か

中国が、韓国から入国する人を対象に、新型コロナウイルス対策で入国後のPCR検査を義務づけるなど、水際対策を強化する方針であることがわかりました。韓国政府は、先月、中国からの入国者を対象にした短期ビザの発給の制限を延長すると発表していて、中国がこれに反発し対抗措置を強化したものとみられます。

中国にある韓国大使館は、31日ホームページで、韓国から直行便で中国に入国する人を対象に、1日から入国後のPCR検査などを義務づける予定だと、中国当局から通告を受けたことを明らかにしました。

韓国政府は先月27日、感染が拡大した中国からの入国者を対象にした短期ビザの発給の制限を、今月末まで1か月延長すると発表しています。

中国外務省の毛寧報道官は31日の記者会見で、「個別の国が、依然として中国を対象に差別的な入国制限の措置をとっており、中国は断固として反対するとともに対等な措置をとる理由がある」と述べていて、今回の中国側の方針は、韓国の対応に反発して対抗措置を強化したものとみられます。

これに関連して、31日、韓国のハン・ドクス(韓悳洙)首相は、韓国に入国する中国人の感染状況の改善が確認されれば、今月末の期限を待たずに短期ビザの発給制限を解除する意向を強調しています。