浜田防衛相 元陸自女性の提訴受け “抜本的な対策 確立を”

陸上自衛隊で性被害を受けた元自衛官の女性が、国と加害者に対し損害賠償を求める訴えを起こしたことについて、浜田防衛大臣は、適切に対応するとともにハラスメントを一切許容しない組織環境に向けて、抜本的な対策を確立する考えを示しました。

元陸上自衛官の五ノ井里奈さんは、複数の隊員から性被害を受けて被害を申し出たにもかかわらず、十分な調査や対応が取られず、精神的な苦痛を受けたなどとして国と加害者5人に対し、合わせて750万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。

これについて浜田防衛大臣は閣議の後、記者団に対し「現時点において訴状が送達されておらず、送達された時点で内容について関係機関と検討のうえ、適切に対応していきたい」と述べました。

そのうえで、浜田大臣は「ハラスメントは隊員相互の信頼関係を失墜させ、組織の根幹を揺るがす決してあってはならないものだ。特別防衛監察を着実に実施するとともに、抜本的な対策を確立してハラスメントを一切許容しない組織環境を構築するよう努めていきたい」と述べました。