宮崎 野生の馬「岬馬」の生息地で野焼き 成育のための恒例行事

野生馬の「岬馬(みさきうま)」が生息する宮崎県の都井岬で、恒例の野焼きが行われました。

宮崎県串間市の都井岬は、国の天然記念物に指定されている野生の馬「岬馬」がおよそ100頭生息し、観光名所となっています。

29日は岬馬の保護活動に取り組んでいる地元の団体の人などおよそ50人が、海を望む丘のおよそ50ヘクタールで野焼きを行いました。野焼きは、馬が食べる草の芽吹きを促したり、馬の害になるダニを駆除したりするのが目的です。

参加した人たちが、油をしみこませた布がつけられた竹で火をつけると、枯れ草はパチパチと音を立てて燃え始め、岬馬は煙を避けようと丘の上を移動していました。

野焼きを主催した都井御崎牧組合の迫田幸四郎組合長は「馬はダニに血を吸われると、だんだん痩せて成育に影響が出るので、野焼きは大事だと思っています」と話していました。

都井岬では早ければ来月下旬にも新芽が生え始め、4月には岬馬が出産シーズンを迎えます。