ウクライナ “ロシア軍が極超音速ミサイル使用 大規模攻撃も”

ウクライナは、ロシア軍が今月26日に各地で行った攻撃で、極超音速ミサイルも使ったと明らかにするとともに、侵攻が始まって1年になる来月24日までに再び大規模な攻撃を仕掛けてくるとみて、警戒を強めています。

ウクライナで今月26日、首都キーウや南部オデーサなど各地でロシア軍によるミサイルや無人機の攻撃があり、ウクライナ政府などによりますと合わせて11人が死亡したほか、電力インフラにも被害が出たということです。

ロシア国防省は27日、「この攻撃でNATO=北大西洋条約機構から供給されたものを含め、戦闘地域への兵器や弾薬の輸送を断ち切った」と主張し、ウクライナに対して主力戦車を供与すると相次いで表明する欧米側をけん制するねらいもあるとみられます。

26日の攻撃をめぐって、ウクライナ空軍のイグナト報道官は27日、ロシア軍が極超音速ミサイル「キンジャール」も使ったと地元メディアに明らかにしました。

キーウや南部ザポリージャ州の重要インフラが標的だったとしたうえで、今のウクライナ軍には「キンジャール」を迎撃する能力がないという認識を示しました。

また、ウクライナの国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は、メディアのインタビューで、ロシアが軍事侵攻を始めて1年になる来月24日までに東部ドンバス全域の掌握をねらって、再び大規模な攻撃を仕掛けてくるとみて警戒を強めています。