NHKが各自治体に取材したところ、29日午前6時の時点で
▽かほく市、
▽輪島市、
▽七尾市、
それに▽宝達志水町の
あわせて4つの市と町の9000戸余りで断水が続いています。
一方、一時、800戸余りが断水していた羽咋市は、「配水池」の水量が回復したとして各家庭に水を送り始め、断水が解消しました。ただ、水質検査がまだ終わっていないとして、飲料水としては使わないこと、ボイラーを使用する機器などには通さないことを呼びかけています。
各自治体の担当者が、家庭や空き家を回って漏水か所を塞ぐなどの対応を進めていますが、全体の状況の把握にも時間がかかり、全面復旧の見通しは、立っていないということです。
石川県 寒波の影響で9000戸余で断水続く 全面復旧見通し立たず
寒波の影響で、石川県内では水道管の凍結や破裂が相次ぎ、今月26日以降、各地で断水が発生していて、29日午前6時の時点でも4つの市と町のあわせて9000戸余りで断水が続いています。全面復旧の見通しは、立っていないということです。
石川県 断水続く 臨時給水所情報【29日午前6時現在】


空き家で漏水 市職員らが元栓閉めて回る かほく市

5000戸以上で断水が続いている石川県かほく市では、断水の原因になっている空き家で発生した漏水を止めるため、職員などが1軒ずつ回って水道の元栓を閉める作業にあたっています。
かほく市では水道管が破裂するなどして漏水が相次いでいて、上水道の水を一時的に蓄えておく「配水池」の水がめが空になり、26日の夜から5000戸以上が断水しています。
28日は、職員と業者合わせて50人が2人1組になり、断水が発生している地域を回って、漏水が起きている空き家の元栓を閉める作業にあたっています。
職員たちは空き家を見つけると、水道メーター近くに20センチ以上積もった雪をスコップで掘り返し、水道管の元栓を閉めていきました。
かほく市によりますと、市内には人が住んでいない空き家などがおよそ1500軒あり、漏水か所の発見が遅れて復旧が進んでいないということです。
かほく市は28日中に断水が発生している地域のすべての空き家を回る予定だということです。
作業にあたったかほく市スポーツ文化課の山田義幸課長は「空き家は除雪されておらず元栓を見つけるのが大変ですが、職員総出で作業に当たり、少しでも早く断水を解消して、ふだんの生活に戻れるよう取り組みたい」と話していました。
かほく市では水道管が破裂するなどして漏水が相次いでいて、上水道の水を一時的に蓄えておく「配水池」の水がめが空になり、26日の夜から5000戸以上が断水しています。
28日は、職員と業者合わせて50人が2人1組になり、断水が発生している地域を回って、漏水が起きている空き家の元栓を閉める作業にあたっています。
職員たちは空き家を見つけると、水道メーター近くに20センチ以上積もった雪をスコップで掘り返し、水道管の元栓を閉めていきました。
かほく市によりますと、市内には人が住んでいない空き家などがおよそ1500軒あり、漏水か所の発見が遅れて復旧が進んでいないということです。
かほく市は28日中に断水が発生している地域のすべての空き家を回る予定だということです。
作業にあたったかほく市スポーツ文化課の山田義幸課長は「空き家は除雪されておらず元栓を見つけるのが大変ですが、職員総出で作業に当たり、少しでも早く断水を解消して、ふだんの生活に戻れるよう取り組みたい」と話していました。
水道メーター検針員も確認
かほく市では、委託を受けている水道メーターの検針員も市内の空き家とみられる建物で漏水が発生していないか確認に当たりました。
検針員は、空き家とみられる建物のメーターで水が使われていることを示す部品が回っているのを見つけると、水道管の元栓を閉めていました。
確認にあたった水道検針会社の柏原徹長野営業所長は「長野県などの寒冷地と比べ、石川県では水道管が地中の浅い場所に設置されていることが多く、凍結しやすい可能性がある。また、長期間留守にする際に水道管に残った水が凍結し破裂するのを防ぐため水を抜いておく『水抜き栓』が備えられていないことも、漏水が多くなった理由の1つと考えられる」と話していました。
検針員は、空き家とみられる建物のメーターで水が使われていることを示す部品が回っているのを見つけると、水道管の元栓を閉めていました。
確認にあたった水道検針会社の柏原徹長野営業所長は「長野県などの寒冷地と比べ、石川県では水道管が地中の浅い場所に設置されていることが多く、凍結しやすい可能性がある。また、長期間留守にする際に水道管に残った水が凍結し破裂するのを防ぐため水を抜いておく『水抜き栓』が備えられていないことも、漏水が多くなった理由の1つと考えられる」と話していました。
自衛隊が給水活動 輪島市

一方、およそ3400戸で断水が続く輪島市では、県からの要請を受けた自衛隊が市内で給水活動を行っています。
輪島市では給水活動にあたる人員などが不足しているとして、県は27日夜、自衛隊に対して災害派遣を要請しました。
陸上自衛隊金沢駐屯地の隊員が輪島市に入り、このうち三井出張所には、1トンの水が入った給水車が午前10時前に到着しました。
そして、隊員2人が市民が持参したポリタンクや給水袋を受け取って対応していました。
母親と訪れた中学2年生の生徒は「特にトイレや風呂の水に困っています。自衛隊の人が来てくれて助かります。早く復旧してほしいです」と話していました。
自衛隊では、市内にある老人ホームなど3つの施設で備え付けられた貯水槽への給水も行っています。
輪島市では給水活動にあたる人員などが不足しているとして、県は27日夜、自衛隊に対して災害派遣を要請しました。
陸上自衛隊金沢駐屯地の隊員が輪島市に入り、このうち三井出張所には、1トンの水が入った給水車が午前10時前に到着しました。
そして、隊員2人が市民が持参したポリタンクや給水袋を受け取って対応していました。
母親と訪れた中学2年生の生徒は「特にトイレや風呂の水に困っています。自衛隊の人が来てくれて助かります。早く復旧してほしいです」と話していました。
自衛隊では、市内にある老人ホームなど3つの施設で備え付けられた貯水槽への給水も行っています。
断水への備えと工夫をするも 住民は“不安” 輪島市
輪島市山本町に住む水口一敏さん(51)は妻と高齢の母との3人暮らしです。
27日の朝6時ごろ起床すると水道が使えなくなっていて、夕方になっても水は出ないままでした。
水口さんの家では2007年の能登半島地震の際にも断水を経験したため、26日のうちから、風呂の浴槽の水をためたままにして備えていました。
また、断水したあとも、家のそばに積もった雪を浴槽の中に入れて使える水を確保しました。
料理をするときにも、鍋の中にためていた水を使ったり、食事のあと、洗い物が出ないように紙の皿を使ったりしていました。
水口さんは「いまは工夫をしてなんとか乗り切っていますが、いつまで断水が続くのか見通せないことが、一番不安です」と話していました。
27日の朝6時ごろ起床すると水道が使えなくなっていて、夕方になっても水は出ないままでした。
水口さんの家では2007年の能登半島地震の際にも断水を経験したため、26日のうちから、風呂の浴槽の水をためたままにして備えていました。
また、断水したあとも、家のそばに積もった雪を浴槽の中に入れて使える水を確保しました。
料理をするときにも、鍋の中にためていた水を使ったり、食事のあと、洗い物が出ないように紙の皿を使ったりしていました。
水口さんは「いまは工夫をしてなんとか乗り切っていますが、いつまで断水が続くのか見通せないことが、一番不安です」と話していました。