ロシア軍 ウクライナ各地でミサイル攻撃 原発周辺で爆発音も

欧米各国からウクライナに戦車を供与する動きが広がる中、ロシア軍はウクライナ各地でミサイルなどによる攻撃を行い、11人が死亡しました。IAEA=国際原子力機関は、ウクライナ南部にある原子力発電所の周辺でも大きな爆発音が相次いで聞こえたと明らかにし、原発の安全性への懸念が再び高まっています。

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナに対して、アメリカやドイツが25日に主力戦車を供与すると発表したのに続いて、26日にはカナダも保有しているドイツ製の戦車「レオパルト2」4両を供与すると表明しました。

こうした中、ウクライナでは26日、首都キーウや南部オデーサなど、各地でロシア軍によるミサイルや無人機の攻撃があり、ウクライナ政府は、合わせて11人が死亡したと発表しました。

また、ウクライナ国営の電力会社によりますと、各地の電力インフラも被害を受け、オデーサなど南部では電力の供給に影響が出ているということです。

一方、IAEAのグロッシ事務局長は26日に声明を発表し、南部にあるザポリージャ原子力発電所の周辺で、25日から26日にかけて大きな爆発音が相次いで聞こえたと、常駐させている専門家から報告を受けたことを明らかにしました。

ロシア軍が占拠を続けるザポリージャ原発では、周辺で戦闘が激しくなる中で安全性への懸念が再び高まっていて、グロッシ事務局長は、安全を確保する区域の設定を急ぐ必要性を強調しました。