前橋市の養鶏場で鳥インフルエンザ確認 約5万3000羽処分へ

前橋市の養鶏場のニワトリから高病原性が疑われる鳥インフルエンザウイルスが検出され、群馬県が養鶏場のニワトリおよそ5万3000羽の処分を進めています。

群馬県によりますと、26日、前橋市の養鶏場から「死ぬニワトリが増えている」と連絡があり、遺伝子検査を行ったところ、27日に高病原性が疑われる「H5型」の鳥インフルエンザウイルスが検出されたということです。

県は27日朝から養鶏場のニワトリおよそ5万3000羽の処分を進めるとともに、半径3キロ以内をニワトリや卵の移動を禁止する「移動制限区域」に、半径3キロから10キロ以内をその地域からの出荷を禁止する「搬出制限区域」に指定しました。

▽「移動制限区域」では2つの養鶏場でおよそ2万9000羽が、
▽「搬出制限区域」では34の養鶏場でおよそ173万4000羽が、
飼育されているということです。

県内の養鶏場で鳥インフルエンザへの感染が確認されたのは3例目で、県内では今月に入って野生のカラスなどからも鳥インフルエンザウイルスが検出されていることから、警戒を強めています。

山本知事「対策と経営支援を」

群馬県の山本知事は27日の記者会見で「2例目の処分がおととい完了し、必要な防疫措置を行っている中で3例目が発生してしまった。知事として最大限の警戒を呼びかける中で感染を抑え込むことができなかったことを大変残念に思う」と述べました。

そのうえで「これ以上の発生を防ぐために、関係機関と速やかに調整し、県内の農場に石灰石を配布することにした。また、搬出制限や移動制限を受ける農場の経営支援も行っていきたい」と述べ、養鶏場などへの支援を強化する方針を明らかにしました。