ウクライナ駐日大使 “武器供与あれば 秋までに占拠地域解放”

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から11か月がすぎました。NHKのインタビューに応じたウクライナのコルスンスキー駐日大使は今後の戦況の見通しについて、適切な武器の供与があれば秋を迎える前にロシアに占拠された地域を解放できるという考えを示しました。

日本に駐在するウクライナのコルスンスキー大使が、都内の大使館でNHKの取材に応じました。

まずロシアが軍事侵攻してからのこの11か月について、コルスンスキー大使は「11か月をひと言であらわすなら『戦い』です。この11か月はとても困難な日々でした。私は先月、キーウと南部のミコライウに滞在しましたが、ロシア軍の攻撃によって南部の都市が大規模に破壊されているのを自分の目で見てきたのです」と述べました。
そのうえで、ウクライナの人々がこの冬を生き延びていくために最も必要な支援についてコルスンスキー大使は「この戦争を可能なかぎり早く終わらせるため、われわれは武器を必要としている」と述べ、さらなる武器の供与が緊急に必要だと強調しました。

そのうえで今後の見通しについても触れ、「パートナーの国々が適切な支援を行ってくれれば、私たちは春に反撃を再開し、秋を迎える前にロシアに占拠された地域を解放できる」と述べ、ウクライナ側の反転攻勢をこの秋までに完了できるという考えを示しました。

また、G7=主要7か国の議長国として広島サミットを開催する日本については「日本はウクライナの復興・近代化のための経済的なプラットフォームを作り、運営するという重要な役割を担うことができる」として、戦火からの復興において、日本が果たす役割は大きいと期待を示しました。