「労使フォーラム」経団連と連合会長“賃上げ重要”と呼びかけ

ことしの春闘での賃上げの方針などを説明する「労使フォーラム」が開かれ、「経団連」と「連合」の会長が物価の上昇が続く中、賃上げが重要になっていると呼びかけました。

ことしの春闘は23日事実上スタートし、24日は「経団連」と「連合」の幹部が賃上げの方針などを説明する「労使フォーラム」が都内で開かれました。

経団連 十倉会長 “賃上げ前向きに検討を”

この中で、「経団連」の十倉会長は「賃金交渉において物価動向への考慮がこれほど強く求められた記憶はほとんどないと思う。賃金と物価の好循環の実現に向けた正念場かつ絶好の機会と位置づけている」と述べ、基本給を引き上げる「ベースアップ」の重要性を確認し、賃上げを前向きに検討するよう呼びかけました。

午後は、「連合」の芳野会長が講演し、「賃金水準が低下しデフレマインドが染みついたのがこの20年だ。ことしはGDPも賃金も物価も安定的に上昇する経済へとステージを転換するターニングポイントにすべきだ」と訴えて、平成7年以来の水準となる5%程度の賃上げを求める方針を説明しました。

連合 芳野会長「ことしはステージ転換のターニングポイント」

「労使フォーラム」の中で連合の芳野会長は「1990年代後半以降、日本企業はリスク回避と短期利益優先の姿勢を強めてきた。賃金水準は低下し、デフレマインドが染みついたのがこの20年で、かつての分厚い中間層が薄くなる一方で低所得者層が増加した。経済は成長しても、しっかりと労働者に分配されてこなかった」と述べました。

そのうえで、「今後、かぎられた人的資源を最大限、生かさないと日本の経済社会は立ちゆかない。これまで以上に思い切って人への投資を、政策のどまん中に据えて生産性向上や分配構造の転換などをセットで推し進めていくことが必要で、そのスタートが賃上げだ。ことしは、GDPも、賃金も、物価も安定的に上昇する経済へとステージを転換するターニングポイントにすべきだ」と訴えて、5%程度という平成7年以来の水準となる賃上げを求める方針を説明しました。
ことしの春闘は来月、自動車などの労働組合が要求書を提出して交渉が本格化します。

記録的な物価の上昇が続く中、中小企業を含めて賃上げの動きが広がるのかや賃上げ率がどこまで伸びるのかが焦点です。