ロシア 外相が南ア訪問など 欧米対抗で関係強化の動き活発化

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、ラブロフ外相が南アフリカを、また、プーチン大統領の側近がイランを訪問するなど、ウクライナへの軍事支援を進める欧米に対抗した関係強化の動きを活発化させています。

ウクライナでは東部や南部で戦闘が繰り返されていて、ロシア国防省は22日、南部ザポリージャ州で部隊を前進させていると主張したのに対し、ウクライナ軍は多くの場所で押し返していると主張し、一進一退の攻防が続いているとみられます。

こうした中、ロシアのラブロフ外相が南アフリカを訪問し、23日には外相にあたるパンドール国際関係・協力相と会談します。

ロシアは、ことし7月にロシア第2の都市サンクトペテルブルクで、アフリカ諸国との首脳会議や経済フォーラムを開催する予定で、BRICS=新興5か国のメンバーでロシア寄りとされる南アフリカとの関係強化を図るねらいがあるものとみられます。

さらに、プーチン大統領の側近でロシア議会下院のボロジン議長をはじめとする議員団がイランを訪問し、イランの国営通信は、議会関係者の話として、23日に議会の議長と会談したあと、ライシ大統領とも面会する予定だと伝えました。

ウクライナで電力インフラなどへの攻撃を繰り返すロシアは、イランから無人機を獲得するなど、軍事面での連携を強めているとみられ、ウクライナへの軍事支援を進める欧米に対抗した関係強化の動きを活発化させています。