ウクライナ 東部に加え南部でも戦闘激化し一進一退の攻防か

ロシア軍が侵攻を続けるウクライナでは、東部に加えて南部でもロシア側のミサイルや少人数の部隊による攻撃にさらされるなど戦闘が激化し、ウクライナ軍との間で一進一退の攻防が展開されているとみられます。

ウクライナ東部では、22日も各地で激しい戦闘が続きました。

ウクライナ軍は、ドネツク州のウクライナ側の拠点バフムトに向かってロシア軍が攻撃を繰り返しているという認識を示したほか、ルハンシク州のハイダイ知事も地元メディアに対し「非常に激しい戦闘が続いているが、一歩ずつ解放されている」と述べました。

また、ロシア国防省は22日、ウクライナ南部のザポリージャ州で部隊を前進させているなどと主張しました。

これに対しウクライナ軍は、ロシア側のミサイルや少人数の部隊による攻撃にさらされ、一部でロシア側の前進を許したものの、多くの場所で押し返しているとしており、東部に加えて南部でも戦闘が激化し、一進一退の攻防が展開されているとみられます。

一方、ウクライナへの軍事支援をめぐって、ドイツは今月20日、焦点となっていたドイツ製戦車の供与についての判断を先延ばしにしましたが、ショルツ首相は22日、訪問先のフランスで「ウクライナへの支援は必要とされるかぎり続けていく」と強調しました。

こうした中、ロシアの前の大統領で安全保障会議のメドベージェフ副議長は「ウクライナへの武器の供与は、われわれを破壊しようとする行為にほかならない」などとSNSに投稿し、欧米側を改めてけん制しました。