新型コロナ新規感染者1週間平均 全都道府県で前週より減少傾向

新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国では0.64倍と減少傾向に転じ、すべての都道府県で前の週より少なくなっています。

NHKは厚生労働省が発表した感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。

全国

全国では
▽先月29日までの1週間では前の週に比べて1.09倍
▽今月5日は0.71倍
▽今月12日は1.46倍
と増加傾向となりましたが、
▽19日まででは0.64倍と再び減少傾向に転じています。

一日当たりの全国の平均の新規感染者数は、先週よりおよそ6万3000人少ないおよそ11万2500人で、すべての都道府県で前の週より少なくなっています。

最も多いのは宮崎県

人口当たりの感染者数が最も多いのは宮崎県で、人口10万当たり1063.69人、一日当たりの新規感染者数はおよそ1625人となっています。

新規感染者数を1週間平均で比較すると
▽今月5日までの1週間は前の週の0.93倍
▽今月12日は1.37倍
▽19日まででは0.56倍となっています。

1都3県

【東京都】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.69倍
▽今月12日は1.22倍
▽19日まででは0.62倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ8957人となっています。

【神奈川県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.66倍
▽今月12日は1.36倍
▽19日まででは0.68倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ6336人となっています。

【埼玉県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.64倍
▽今月12日は1.41倍
▽19日まででは0.63倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ5021人となっています。

【千葉県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.67倍
▽今月12日は1.41倍
▽19日まででは0.67倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ4834人となっています。

関西

【大阪府】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.77倍
▽今月12日は1.44倍
▽19日まででは0.63倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ7416人となっています。

【京都府】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.69倍
▽今月12日は1.58倍
▽19日まででは0.66倍
一日当たりの新規感染者数は2088人となっています。

【兵庫県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.65倍
▽今月12日は1.87倍
▽19日まででは0.62倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ5252人となっています。

東海

【愛知県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.61倍
▽今月12日は1.70倍
▽19日まででは0.66倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ7451人となっています。

【岐阜県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.77倍
▽今月12日は1.34倍
▽19日まででは0.64倍
一日当たりの新規感染者数は2283人となっています。

【三重県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.60倍
▽今月12日は2.04倍
▽19日まででは0.69倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ2632人となっています。

その他の地域

【北海道】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.62倍
▽今月12日は1.33倍
▽19日までは0.65倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ2452人となっています。

【宮城県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.66倍
▽今月12日は1.27倍
▽19日まででは0.61倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ1690人となっています。

【広島県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.77倍
▽今月12日は1.57倍
▽19日まででは0.61倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ3787人となっています。

【福岡県】
▽今月5日までの1週間は前の週の0.66倍
▽今月12日は1.65倍
▽19日まででは0.59倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ5858人となっています。

【沖縄県】
▽今月5日までの1週間は前の週の1.06倍
▽今月12日は1.41倍
▽19日まででは0.57倍
一日当たりの新規感染者数はおよそ874人となっています。

東邦大 舘田教授「ピークアウトの兆候が見られる」

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会メンバーで東邦大学の舘田一博教授は、現在の感染状況について「感染者の数は年末年始の影響で一時的に増えていたが、この1週間、減少傾向が続いていることを踏まえると、ピークアウトの兆候が見られていると考えられる。この減少傾向が維持され第8波を乗り越えられるのか、引き続き注意して見ていく必要がある」と評価しました。

そのうえで、今後について「アメリカではオミクロン株の1つの『XBB』が主流になっていて、日本でも今後このウイルスへの置き換わりが進んでいくと見られる。ただ、アメリカではこれによって感染者や死亡者は急増してはいないが、日本で今後どのような影響があるのか注意が必要だ」と分析しています。

また、死亡者の数が引き続き高い水準となっていることについて「亡くなる人は高齢者や基礎疾患のある人、ワクチンを打っていない人が中心となっている。医師が常駐しない施設では、感染した入居者が治療を受けるタイミングが遅れてしまうケースも報告されていて、施設でクラスターが発生するなどした際には、医療機関と連携してできるだけ早く治療できるようさらに徹底する必要がある」と話していました。

そして、岸田総理大臣が20日に新型コロナの感染法上の位置づけを、「5類」に移行する方向で検討を進めるよう指示したことについて「オミクロン株によって、多くの人が軽症で収まるなど、病気の特徴が初期と変わり、類型の見直しを行う時期に来ている。ただ、5類に移行すれば、緊急事態宣言のような強い行動制限の発出や病床の確保も難しくなるおそれや、コロナの医療費が公費負担がなくなる可能性もある。そうした変化が感染の状況にどんな影響を与えるのかを考え、これまでの対策を段階的にどう変えていくのか検討していく必要がある。また、今後ウイルスの変異で病原性が変化する可能性もゼロではなく、その場合には類型を元に戻すなど柔軟性を持たせることも考えておく必要がある」と話していました。