米 ウクライナに装甲車など約3200億円相当の軍事支援へ

アメリカ国防総省はロシアによる軍事侵攻が続くウクライナに対し、装甲車などおよそ3200億円相当の軍事支援を行うと発表しました。

アメリカ国防総省は19日、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナに対し25億ドル、日本円にしておよそ3200億円相当の軍事支援を行うと発表しました。

それによりますと、軍事支援では、
▽装甲車「ストライカー」を初めて90両供与します。

「ストライカー」は兵士を運ぶ機動性にすぐれていて、ウクライナ軍の部隊の迅速な展開を後押しするのがねらいです。

また、
▽機動力と火力を兼ね備えた装甲車「ブラッドレー歩兵戦闘車」も59両、追加で供与するとしています。
このほか、ウクライナ各地でロシア軍によるミサイル攻撃が続いている状況を踏まえ、
▽防空ミサイルシステム「ナサムス」の追加の砲弾や、
▽移動式の防空システム「アベンジャー」8基なども供与します。

一方、ウクライナが欧米各国に供与を求めている戦車については、今回の軍事支援には盛り込まれませんでした。

アメリカ国防総省によりますと、去年2月にロシアによる軍事侵攻が始まって以降、ウクライナへの軍事支援は総額で267億ドル、日本円にして3兆4000億円余りに上るということです。

ドイツ西部では20日、アメリカが主導してウクライナへの欧米各国の軍事支援を話し合う会合が開かれる予定で、アメリカからはオースティン国防長官が参加して各国に支援の継続を呼びかける予定です。

在韓米軍「装備品の一部提供求められていた」

韓国に駐留するアメリカ軍は、アメリカ国防総省からウクライナ支援のための装備品の一部提供を求められていたことを19日、明らかにしました。

具体的な装備品の内容や、すでに装備品の移転が行われたのかどうかなどの詳細は公表していませんが、韓国に駐留するアメリカ軍の任務には、一切影響がないとしています。

一方、17日付けのアメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズはアメリカ政府高官の話として、アメリカがこれまでにウクライナに供与した155ミリ口径の砲弾の中には、韓国とイスラエルにある備蓄から送られたものが含まれていると報じています。