中国 広州 春節を前に恒例の「花市」 3年ぶり開催でにぎわう

旧正月の春節を前に、中国南部の広州では、年越しの縁起物とされる花や飾りなどを売る「花市」が、19日から始まりました。「ゼロコロナ」政策の終了を受け、3年ぶりの開催となり、多くの人でにぎわっています。

新年を旧暦で祝う中国では、今月22日の春節を前に各地で年越しの準備が進められ、このうち南部の広州では恒例の大規模な「花市」が19日から開催されています。

気候が温暖な広州は1年を通して花が咲くことから「花城」とも呼ばれ、正月には縁起物として花を飾る風習があります。

広州の繁華街の歩行者天国に設けられた全長1キロ余りの花市には、朝早くから多くの家族連れなどが訪れ、縁起がよいとされる、こちょうらんや桃の花などを買い求めていました。

花市は多くの人で混雑することから、新型コロナウイルスの感染を徹底して抑え込む「ゼロコロナ」政策のもとでは中止されていて、ことしは3年ぶりの開催となります。

これに合わせて地元政府は、住民や旅行客向けに日本円で合わせておよそ2億円分の商品割引券を配るなどしていて、落ち込んでいる消費の回復を図っています。

花市に訪れた地元の女性は「新型コロナで経済が低迷し、希望が持てなかったので、景気の回復を願いたい」と話していました。