ドイツ国防相が辞意 ウクライナ軍事侵攻をめぐる不適切発言で

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐって、不適切な発言をしたと批判を浴びていたドイツのランブレヒト国防相が16日、辞意を表明しました。ウクライナへの軍事支援の強化が焦点になる中での辞任で、ショルツ首相は空白が生じないよう後任の選定を急ぐ方針を強調しています。

ドイツのランブレヒト国防相は16日、ショルツ首相に辞意を申し出て、了承されました。

ランブレヒト氏は先月末、首都ベルリンで打ち上げ花火の音が響く中「ヨーロッパの中心で戦争が行われていて、それに関わりすばらしい人たちと出会えた」などとする新年のメッセージをSNSに投稿し、地元メディアや野党から、ウクライナが侵攻を受ける中不適切な発言だと強い批判を浴びていました。

ランブレヒト氏をめぐっては以前から資質が疑問視されていてロシアの侵攻直前に軍事支援を求めるウクライナにヘルメットの供与を決め「ドイツがともにあるというシグナルだ」と述べて批判を招いたことや、去年4月には軍のヘリコプターに私的に息子をのせたことなど多くのミスをしたと報じられています。

ショルツ首相は16日、空白が生まれないよう後任の選定を急ぐ方針を強調しました。

ドイツでは、今月20日、ウクライナへの軍事支援を話し合う欧米各国による会合が開かれ、イギリスが主力戦車の供与を決める中、ドイツも戦車の供与に踏み切るかが焦点となっていて、そうした判断にも影響が出るか関心が集まっています。