ウクライナ国防相 “ロシアに決して妥協しない”立場強調

ウクライナのレズニコフ国防相は、NHKのインタビューに対し、「ロシアの目標は、エスカレーションの段階を上げると脅し続けることで、有利な条件で交渉のテーブルにつくことだ」と述べ、ロシアは、攻撃のレベルを上げていくと示唆することで、ウクライナや欧米側の戦意をくじき、勝利を演出したいと考えているという見方を示しました。

ウクライナのレズニコフ国防相は今月、首都キーウでNHKのインタビューに応じました。

この中で、レズニコフ国防相は、ウクライナ侵攻を続けるロシアについて、「彼らとしても『特別軍事作戦』と呼ばれる行動が失敗していることが分かっている中で、政権をどう維持させるかということだけが目的となっている」と述べました。

そのうえで、「ロシアの戦略的な目標は、エスカレーションの段階を上げると脅し続けることで、自分たちに有利な条件で交渉のテーブルにつくことだ。あたかも自分たちが勝者であるかのように面目を保ちたいのだ」と述べ、ロシアは、攻撃のレベルを上げていくと示唆することで、ウクライナや欧米側の戦意をくじき、自分たちの勝利を演出したいと考えているという見方を示しました。

ロシア側が考える勝利に関しては、「ロシアは、国内の有権者に『特別軍事作戦』の成功を訴えるために東部ドネツク州とルハンシク州を完全に支配したがっている」と述べ、ロシア軍は、ドネツク州でウクライナ側の拠点の一つとなっているバフムトの掌握にこだわっていると指摘しました。

一方、レズニコフ国防相は、ウクライナとしては、「ロシアがウクライナの領土から軍を撤退させたあとで交渉の席につくことができる」と述べ、決して妥協しないという立場を強調しました。