岸田首相 欧米歴訪終え帰国 G7広島サミットへ準備加速へ

G7=主要7か国の議長国として欧米5か国を歴訪していた岸田総理大臣は15日夜、日本に帰国しました。

ことし5月のG7広島サミットを前に岸田総理大臣は、今月9日からメンバー国のフランス、イタリア、イギリス、カナダ、アメリカを歴訪しました。

各国首脳との会談で岸田総理大臣は、ウクライナ情勢や食料・エネルギー問題などに世界が直面する中、サミット成功に向けた結束を確認しました。また、安全保障政策を大きく転換させたことを説明し、各国との協力を深めていくことになりました。

さらにアメリカとの会談では、中国の動向も踏まえ、日米の安全保障戦略は軌を一にしているという認識を共有し、日米同盟の抑止力と対処力のさらなる強化を図っていく方針で一致しました。

そして、日本時間の15日未明に記者会見し「G7が結束して法の支配に基づく国際秩序を守り抜くべく連携していくことを改めて確認できた」と、成果を強調しました。

日本時間の14日朝早くにアメリカをたった岸田総理大臣は、15日夜7時すぎに羽田空港に到着しました。

来週23日に召集される通常国会で、新年度・令和5年度予算案の速やかな成立を目指すほか、今回の歴訪も踏まえ、広島サミットに向けた準備を加速させる方針です。

麻生副総裁 “防衛力の抜本的強化などが各国に評価 成果あげた”

自民党の麻生副総裁は、福岡県飯塚市で講演し「日英関係の強化や日米安全保障条約の深化などで合意できたことは、日本を取り巻く安全保障環境の変化に確実に対応しているということへの評価だ」と述べました。

そして「頼りないと言われた岸田総理大臣のもとで、日本は間違いなく世界の中での地位を高めつつある」と述べ、成果をあげたという認識を示しました。一方で、防衛力の抜本的な強化について「遅ればせながら『戦える自衛隊』になり始めた。ロシアは『日本が軍事大国化しつつある』とコメントしているが、間違いなく抑止力が上がったということだ」と述べました。