ロシア 新たな総司令官のもとでも大規模ミサイル攻撃 5人死亡

ウクライナでは14日、ロシア軍によるミサイル攻撃が各地で行われ、東部の都市では少なくとも5人が死亡するなど被害が相次いでいます。ロシアは新たな総司令官となったゲラシモフ参謀総長のもとでも大規模なミサイル攻撃を続けた形で、ウクライナ側は非難を強めています。

ウクライナでは14日、ロシアによるミサイル攻撃が各地で相次ぎ、ウクライナ軍は、ロシア側が撃った38発のミサイルのうち25発を迎撃したと発表しました。

一連の攻撃によって各地で被害が出ていて、このうち東部ドニプロペトロウシク州の知事は、ドニプロの高層住宅が攻撃を受け、少なくとも5人が死亡、子ども12人を含むおよそ60人がけがをしたとSNSで明らかにしました。

また、首都キーウでロシア軍による攻撃が確認されたほか、西部リビウでも重要なインフラ施設への攻撃があったと地元の知事が明らかにしています。

ウクライナでは、先月31日にもキーウなど各地でロシア軍による大規模な攻撃があり死傷者が出ていました。

ロシアは今月11日に軍事侵攻の指揮をとる総司令官となったゲラシモフ参謀総長のもとでも大規模なミサイル攻撃を続けた形で、ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、「このテロに関わったすべての人間を見つけだし、責任を負わせる」とSNSに投稿し、非難を強めています。

一方、イギリスのスナク首相は14日、電話会談を行ったゼレンスキー大統領に対して、追加の軍事支援の一環として陸軍の主力戦車「チャレンジャー2」を供与することを伝えました。

イギリスの新聞テレグラフは「数週間以内に14両が供与される」と報じています。

ゼレンスキー大統領は攻撃力の高い戦車の供与を各国に求めていて、これまで隣国ポーランドとチェコが旧ソビエト製の戦車を供与していますが、欧米製の戦車は初めてです。

これに対し、ロンドンにあるロシア大使館は14日、声明を発表し、「イギリスはウクライナを武装し、紛争をエスカレートさせようとしている。イギリスが率先してとった行動は、他の西側諸国にも自国の戦車をウクライナ軍に提供するよう説得することが目的だ」などと反発しています。