人道回廊設置へ 仲介役トルコがロシアとウクライナ両国と調整

ロシアによるウクライナへの侵攻が続く中、市民の保護などをめぐりロシア側と協議にあたっているウクライナの人権担当者がNHKの取材に応じ、仲介役を務めるトルコのエルドアン大統領が今後、市民などを避難させる「人道回廊」の設置に向けて両国の首脳と電話会談を行い、調整にあたることを明らかにしました。

トルコの首都アンカラで取材に応じたのは、ウクライナ議会の人権保護委員会の委員長、ルビネツ氏です。

ルビネツ氏は1月12日までアンカラで3回にわたり、ロシア議会で人権問題を担当するモスカリコワ氏と協議してきました。

ルビネツ氏は、ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領がトルコの仲介で「人道回廊」の設置に合意した場合、ロシア側と詳細を詰めたうえで、両国が連絡を取り合う事務所をトルコに設置したいという考えを示しました。

ルビネツ氏は「去年の侵攻開始以来、2万人以上の市民がロシアの人質になっている。家族のもとに帰せるようロシア側と協議したい」と話していました。

ウクライナでの戦闘が長期化する中、今後、具体的な成果に結び付くのかが焦点となります。