前ローマ教皇 ベネディクト16世が死去
ローマ教皇庁は前の教皇で、2013年に辞任したベネディクト16世が、31日午前に亡くなったと発表しました。95歳でした。
ベネディクト16世、本名、ヨーゼフ・ラッツィンガー氏は1927年、ドイツ南部バイエルン州で生まれました。
ミュンヘンの大司教などを経てローマ教皇庁の要職を務めたあと、ヨハネ・パウロ2世の死去に伴って2005年4月に78歳で第265代のローマ教皇に就任しました。
カトリック教会の中でも避妊や人工妊娠中絶などに強く反対する保守派として知られ教皇としてこうした立場を表明する一方、ツイッターへの投稿など「開かれたバチカン」をアピールしました。
また在任中にはスキャンダルも相次ぎ、聖職者による性的虐待の問題やローマ教皇庁の不透明な財務状況の問題などで対応に追われました。
そして就任からおよそ8年後の2013年に高齢による体力の低下を理由に辞任することを突然表明しました。
教皇が死去する前に辞任したのはおよそ600年ぶりとされ、当時、世界に驚きをもって受け止められました。
辞任後は「名誉教皇」となり、バチカンで暮らしながら行事などに姿を見せていました。