中国 新型コロナ 上海などで感染拡大ピーク 専門家が明らかに

中国で新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、感染症対策を担う専門家は、日本人が多く暮らす上海や日系企業が進出している湖北省などで、感染がピークを迎えていると明らかにしました。

中国では、政府が12月7日に新型コロナウイルスの感染対策を緩和したあと、各地で感染が急拡大しています。

国の感染症対策を担う中国疾病予防センターの専門家は29日、日本人が最も多く暮らす上海や、日系企業が進出している湖北省や重慶などで、感染がピークを迎えていると明らかにしました。

一方、首都・北京や天津などではすでにピークが過ぎたとしていますが、具体的な感染者の人数や今後の見通しなどについては明らかにしていません。

専門家は「すでに厳しい冬になり、大勢の人が一斉に移動する旧正月の『春節』も来るので感染状況はさらに複雑になる。できるだけ感染の影響を弱めなければならない」と述べさらなる感染の拡大を警戒しているとしています。
中国では、各地で重症患者が急増し医療体制がひっ迫する一方で、政府は来月8日から水際対策を見直し、中国人の海外旅行を段階的に再開させていく方針を示していて、各国からは感染状況の情報を共有するよう求める声が上がっています。

インド 日本などから到着した乗客に陰性証明義務化へ

中国や日本などで新型コロナウイルスの感染者が増加していることを受けて、インド政府は29日、中国や日本、それに韓国など6つの国と地域から直行便で到着した乗客に対して、1月1日から、72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明を求めると発表しました。

インドは11月に水際対策を大幅に緩和したばかりですが、12月から国際線で入国した乗客のうち2%を無作為に選んでPCR検査を行うなど、水際対策を再び強化しています。