コロナ対策緩和の中国 死者”ゼロ”発表続くも死亡伝える報道

新型コロナウイルスの感染が拡大する中国で、感染対策の緩和以降、政府が死者の人数を「ゼロ」と発表し続けている一方、国内メディアは感染者の死亡を伝えるなど感染後に亡くなる人が相次いでいるおそれもあります。

中国では、今月7日に新型コロナウイルスの感染対策が緩和されて以降、首都・北京などを中心に感染が拡大していますが、政府は3日に2人が死亡したあと、新たな死者の人数を「ゼロ」と発表し続けています。

一方で、中国メディアは、37歳の元サッカー選手が感染後、糖尿病が悪化して12日に死亡したと伝えたほか、別のメディアも、陽性が確認された74歳の男性が15日に肺炎で死亡したと伝えました。

こうした中、北京市内の斎場では、遺体を乗せた数十台の車が列を作って火葬の順番を待つ事態になっています。

関係者によりますと、担当者が陽性になるケースが相次ぎ、通常よりも時間がかかっているためだということですが、台湾メディアは「北京ではここ数日、感染で死亡した人が多く、ほとんどが高齢者だ」という斎場にいた葬儀業者の話を伝えていて、感染後に亡くなる人が相次いでいるおそれもあります。