大規模ミサイル攻撃 プーチン大統領 軍事侵攻続ける姿勢示す

ロシア軍は16日、ウクライナの首都キーウなどに大規模なミサイル攻撃を行い、各地で発電施設が被害を受け停電などの影響が出ています。
一方、ロシアのプーチン大統領は軍の作戦本部を訪問し、ウクライナへの軍事侵攻を続ける姿勢を改めて示しました。

ウクライナでは16日、首都キーウのほか東部や南部の各地でミサイル攻撃があり、ウクライナ側はロシア軍が巡航ミサイルなど76発を重要インフラに向けて発射し、このうち60発を迎撃したとしています。

ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相は一連の攻撃で、9つの発電施設が被害を受け停電によって電力需要の50%が供給できない状況に陥ったと明らかにしました。

攻撃についてゼレンスキー大統領は「ロシアはこうした攻撃を何度も行えるミサイルをまだ持っているが、われわれには反撃する決意と自信がある」と述べました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は今回のミサイル攻撃はキーウをねらった最大規模のものだったとしたうえで、「ロシア軍はキーウへの攻撃を強化し、社会的な不満を扇動しようとしているが、ウクライナの人々の士気が下がる可能性は低い」と指摘しています。
一方、ロシア大統領府は17日、プーチン大統領が前日、16日にウクライナへの軍事侵攻を指揮する作戦本部を訪問したと発表しました。

プーチン大統領はショイグ国防相やゲラシモフ参謀総長など軍の幹部を激励したうえで「当面の行動や中期的な行動について提案を聞きたい」などと述べました。

ロシア大統領府は、クリスマスや新年にあわせて停戦する可能性を否定していてプーチン大統領みずから、作戦本部を訪れ、軍事侵攻を続ける姿勢を改めて示した形です。